■■■ ゲームレビュー ■■■
○英語が全く判らない人の英語タイトルソフトのレビュー(^^;
えー、お恥ずかしい話ですが、HP管理人は英語が全く判りません。
よく、「判らない」といいながらも、中学英語程度ならなんとかなっている方も多いのが現実ですが、
HP管理人に関しては、筋金入りに英語はダメです。ええ、お話にならないぐらいダメです。
もう、中学1年の頃から英語だけは赤点ラインを行ったり来たりの成績で、結局そのまま大きくなってしまいました。
自慢ではありませんが、いまだに中学一年生の英語の試験をやらせたら、赤点ラインまっしぐらの自信が有ります(^^;
そんなHP管理人が送る、英語タイトルのレビュー第一弾となります。
○出典は、超有名カードゲーム。それをリアルタイムアクション対戦にしてみたソフト。
昨今はカードゲームが流行っているようで、よく小さい子供を見かけると、大事そうにカードが入ったファイルを
抱えていたりします。どこからこのブームが始まったのかはよく知らないのですが、
カードゲームにはあまり興味や知識の無いHP管理人でも知っているものがあります。
それが「Magic: The Gathering」(以下MTGと表記する場合有り)です。
HP管理人は、もう何年も前に、友人とこのゲームを数回遊んだことがあるのですが、なかなか楽しかった覚えがあります。
このカードゲームに関する詳細は、他のサイトに任せるとして、今回レビューで扱う
「Magic: The Gathering Battlegrounds」(以下MTGBと表記する場合有り)は、
カードゲームをリアルタイム化して、3Dのキャラクタで対戦させたらどうなるだろうか?という
遊戯王に興味がある方なら、誰でも夢見る?ことを実際にゲームにしたものです。
こうやって書いてしまうと、出典である「Magic: The Gathering」を熟知していなければ
面白くないのではないか?という危惧が出てきますが、結論から書いてしまうと
「別にMagic: The Gatheringで遊んだことが無くても、しっかりと楽しめる内容になっている」でありました。
ちなみに、今作品で使用できるカードの種類は70種類以上となります。
MTGをやりこんでいる人には少ないと思われる量だと思いますが、アクションゲームとしての要素を考えると、
必要にして十分な量なのかもしれません。
MTGといったら、なんといっても最大のお楽しみ?はデッキ構築でしょう。
デッキには10枚のカードを組み込むことができます。左の画面は、利用できるグループの選択です。
メインとサブと言う形で、2つのグループをえらび、そのグループに所属するカードを選ぶ形になります。
○英語がわからなくて、果たしてゲームになるのか?
カードゲームの場合、ある程度そのゲームに熟知していない限り、カードの内容を読んで見ないと何がなんだか
さっぱり判らない、というのが普通かと思うのですが、今タイトルは海外ソフトを日本語にローカライズしないで
国内販売のXboxでの稼動を保証しているだけのソフトの為、当然のことながら、ゲーム内は全部英語表記です。
そのため日本語の説明は、マニュアル以外では一切存在しません。
では、英語理解力0のHP管理人は、ゲームを楽しむことができるのでしょうか?
これまた結論から書いてしまうと、十分に楽しめています(^^
これは、ゲームそのものがアクションゲームであることが大きく関係してきていますが、
詳細は、後ほど触れることにしましょう。
○英語がわからなくても問題なし?な、チュートリアル要素の強いクエストモード
まずゲームを始める場合、黙ってクエストモードから始めることをお勧めします。
このモードは、序盤ではいわゆるチュートリアルをかねており、最初のクエストなどは、「は?これで終わりなの?」と
自問自答したくなるほどの簡単な内容になっています。
それぐらい基本的な動作からの説明が綿密に取り扱われているチュートリアル状態でのゲームモードとなっているので
クエストを進めていくうちに、自然に各カードの特徴やゲームの進め方などを自然に理解していくことが可能になっています。
このクエストモードがあるからこそ、今作品がワーコレでの発売でも大きな問題にならないと思われる所以ではないでしょうか?
なお、クエストモードは全6章で、章ごとにいくつものシナリオが用意されており、トータルではかなりのボリュームとなります。
コレが一番最初にうけるクエストです。ちょっと判りにくいですが、右画面の中に有る、白っぽい球体(マナ)を
3つとれば終了となります。プレイ時間は10秒程度で終わります。
このような形で、動作の基礎の基礎からチュートリアルが用意されているので、
チュートリアルを進めることにより、自然に遊べるようになっている自分に気がつくと思います。
○本家MTGとは全く異なるゲーム
MTGといえば、任意のカードを組み合わせたデッキを構築し、ターン制にてゲームが進行するのですが、
MTGBではその概念を完全に捨てることが必要になります。
MTGBは完全なアクションゲームとなっており、対戦はリアルタイムで進行することになります。
デッキは構築するものの、カードを出して攻撃防御をおこなうのではなく、
自分がもっているマナを消費して、リアルタイムでカードを発動する、という感じになります。
考え方としては、MTGBは、RTS系ゲームに近い感じのプレイスタンスになるといえるでしょう。
そのため、MTGとは別のゲームであると割り切ってしまったほうが、かえって違和感が生まれないでしょう。
また、MTGと大きく違う点は他にもあり、プレイヤー自身にも攻撃防御能力があります。
本家MTGでは、プレイヤー自身は攻撃も防御もできないですが、MTGBでは、微弱ではあるものの、
プレイヤー自身にも攻撃や防御をすることができます。
これにより、相手が召還した雑魚キャラは全部自分自身で倒してマナを温存して、一気に攻勢に転じる、といった
戦略を行うことも可能です。ただし、攻撃力も防御力も本当に微弱で、召還される敵の中でも一番弱い敵と
同等程度の戦闘能力しかありませんので、その点は注意が必要です。
また、アクションプレイですので、ミスをすれば一方的に攻撃されてしまいますので、あまり自分自身の
戦闘能力を過信することは禁物かと思います。
「大人の為のXboxLiveGames」恒例の動画配信は実際の戦闘画面を取り扱ってみました。
やはり、文章では伝わりにくい部分が・・・・というか、文章だけでは何がなんだかさっぱりわからないとおもいますので。
映像の内容ですが、自分が左、COM側が右となり、ゲーム開始後一分程度経過した段階です。
ある程度マナが溜まってきたので、敵が召還したクリーチャーを直接肉弾攻撃で撃破した直後に
マナ消費の少ないゴブリンでラッシュをかけているシーンとなります。
興味のある方は、こちらからダウンロードを行ってみてください。(音声なし Mpeg-1形式 LZH圧縮 約5MB)
○豊富なゲームモード
ゲームモードは以下のとおりです。
・QUEST(クエストモード)
既に触れたように、序盤がチュートリアルになっていることに加え、このクエストモードを進めていくことにより
利用できるカードが増えていくことになるため、このモードが事実上のメインとなるモードと言えるでしょう。
もちろん、他のモードから始めることも可能ですが、まずはこれから始めることをお勧めします。
・ARCADE DUEL(アーケードモード)
こちらは、あらかじめ用意されたキャラクタリストの中から任意のものを選択してプレイすることになります。
そのため、いきなりこちらのモードからゲームを開始することも可能です(あまりお勧めはしませんが)。
最初から使えるキャラクタは限られており、それらのキャラクタが使えるカードはかなり限られているのですが、
ゲームを進めていく事により、より強いカードをもったキャラクタを使えるようになっていきます。
・VS DUEL(マルチプレイ対戦モード)
自分でカスタマイズしたスペルブックをつかって、対人対戦するモードです。
・PRACTICE DUEL(練習モード)
自分でカスタマイズしたスペルブックをつかって、アーケードモードで選択ができるキャラとの
対戦を行うモードです。スペルブックの使い勝手を試す為のモードといえるでしょう。
・XboxLive(オンライン対戦モード)
XboxLiveをつかってのオンライン対戦となります。
アーケードモードでのキャラ選択画面。最初に選べるキャラクタは上段に並んでいるキャラクタのみで、
下のほうにあるキャラクタはロックされており選択することができない。
勝ち進んでいくことにより、徐々に選べるキャラクタが増えていく。
○良いことばかりじゃレビューにならない
1.やはり日本語版があったほうが、より望ましいテキスト量
実際に遊ぶ分には、実質的にはチュートリアル状態に近いクエストモードがあるため、
そんなに英文を読まなくても、なんとなくゲーム内容は理解できます。
また、マニュアルには簡単ではあるものの、日本語でカードの説明も入っているので、全く英語語が理解できなくても
致命的な問題にはなりにくいのですが、だからといって完全に問題がないかといえば、そうではないと感じています。
例えば、XboxLiveで追加できるカードの説明は、当然マニュアルにはありませんし、
クエストモードなどで詰まってしまった場合に表示されるヒントなどは、それ自体が有益な情報であったとしても
英文が読めなければ何ら意味が無いことになってしまい、この部分はハンデとなることは間違いないでしょう。
ゲームそのものはアクション色が非常に強いゲームではありますが、さらにカード選択という
戦略性が盛り込まれたゲームのため、完全なアクションゲームとは違いカードを理解するという行為は
非常に重要に成ってきます。
カードの説明や、ヒントなどの説明文章はそれなりのテキスト量がありますので、やはりワーコレでの発売ではなく、
日本語にローカライズされたバージョンでの販売が望ましかったタイトルなのではないかとはおもいます。
もちろん、中学英語程度であれば不自由しない方には、なんら問題のない部分であることには間違いないのですが(^^;
2番目のチュートリアルでの、ヒントの画面。
そのほかのSSを見ていただいても判るように、ゲームでの対戦中は英語を全く必要としないが
反面、それ以外の部分でのテキスト量は、決して少ないとはいえない。
2.見た目の魅力の乏しさ
個人的に非常に残念だったのが、一人称視点もしくは三人称視点(自分の後姿が見える視点)でのゲームモードがなく、
ドッジボールの試合を横から見ているような視点に固定されてしまっていることでしょうか。
もし一人称視点などが選択できるようになっていたら、非常に迫力の有る戦闘が楽しめたのではないか?という
思いが強く残ってしまいました。
ただし、ゲームの遊びやすさという点においては、今回採用された視点が遊びやすいことは言うまでもありません。
また、自分の分身であるマスターのグラフィック(キャラクタの種類)を選択できない、というのも
個人的にはマイナスポイントだと捉えています。
やはり、愛着の湧かない外見のキャラでのプレイを強制されるのは、決してプラスにはならないでしょう。
ドッチボールゲームのような視点でのプレイ。もし3D視点がサポートされていたら、
全く違ったゲームになっていたに違いないであろうと思われます。
なお、左側にいる自キャラは、アーケードモードで選択できる最初から設定されているキャラクタであり、
クエストモードで作成したキャラではありません。
○総括
・あくまでも英語版のソフトである。言語の問題はもちろんのこと、ゲームバランスもまた海外ゲームのそれであること。
・ベースはカードゲームであるものの、今作品は非常にアクション色が強く、RTS系ゲーム並に忙しいゲームであること。
この2点を理解した上で遊ぶ事を前提とすれば、かなり楽しめる作品でしょう。
なんといっても、ワーコレだけあって、値段も安いですしね。
今回のレビューにて初めてのワーコレ体験となった訳ですが、MTGBのように決して少ないとはいえない
テキスト量のゲームであっても実際に遊び始めてしまえば、それなりに遊べてしまうのが、
ワーコレの良いこところなのかもしれません。
もちろん、販売する側も「英語が出来なければゲームにならない内容」のものをローカライズしないで販売するのは
バクチ以上のリスキーな選択でしょうから、これはある意味当然の配慮とも言える部分があるとはおもっています。
もちろん1ユーザとしては、そんなことは関係なく、純粋に「ゲームとして面白ければ問題ない」訳ですけどね。
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