Dead Man’s Hand
(デッド マンズ ハンド)

更新履歴:2004/09/12 公開


パブリッシャー
Atari

発売日
2004/09/02

ジャンル
ウェスタンシューティング

オフラインプレイヤー数
1名

XBOX LIVE対応状況
プレイヤー数 2〜8名
フレンド
ボイスチャット
コンテンツダウンロード

接続器機対応状況
システムリンクプレイ 対応


開発元
Human Head Studios

希望小売価格(税抜き)
\4,800

レーティング
15 才以上対象

公式サイト
XBOX公式サイト内紹介ページ

 


このページ内で使われている
ゲーム画面のスクリーンショット
および動画はすべて自宅環境にて
撮影されたものです。
そのため、画質等は実際の
ゲーム画面よりかなり低めと
なっておりますので、
その点をご了承ください。

 

■■■ ゲームレビュー ■■■

○英語が全く判らない人の英語タイトルソフトのレビュー(^^;
えー、お恥ずかしい話ですが、HP管理人は英語が全く判りません。
よく、「判らない」といいながらも、中学英語程度ならなんとかなっている方も多いのが現実ですが、
HP管理人に関しては、筋金入りに英語はダメです。ええ、お話にならないぐらいダメです。
もう、中学1年の頃から英語だけは赤点ラインを行ったり来たりの成績で、結局そのまま大きくなってしまいました。
自慢ではありませんが、いまだに中学一年生の英語の試験をやらせたら、赤点ラインまっしぐらの自信が有ります(^^;
そんなHP管理人が送る、英語タイトルのレビュー第4弾となります。
・・・・ええ、もういいかげんにしろ、という感じのコピペで冒頭が始まりました(^^;

 

○いよいよ登場、ウエスタン系FPSゲーム
日本の歴史物ドラマといえば、侍がチャンバラをやる時代劇、
ヨーロッパなら騎士の話、アメリカなら西部劇と相場が決まっているようなものですよね。
そして侍ならチャンバラ、騎士なら騎馬を使った戦い、西部劇と言えばガンアクションこそが大きな見せ場の一つになる訳ですが、
不思議なことに銃器がメインとなるFPS系ゲームでは、西部劇を舞台にしたものは意外と少なく、
見回すと、HALOに代表されるようなSF系か、戦争物や特殊部隊をとりあつかったものが圧倒的に多いような状況です。
不思議と言えば不思議な訳ですが、そんな状況の中で、待望?のウエスタン系FPSとして登場したのが
今回の「Dead Man’s Hand」となります。

左のSSは、埃っぽい、いかにも西部劇にうってつけな荒廃した町でのミッションの説明。
右のSSは、ポーカーゲームの説明。ロード中はこのような形でゲームのルール紹介が行われる。

 

○英語がわからなくて、果たしてゲームになるのか?
いままで当サイトで扱ってきたワーコレのソフトで比較した場合、今作品が一番英語力を必要とする印象を受けました。
全27話形式のストーリーモードで話が構成されているため、話を楽しむ為にはある程度の英語力が必要になることでしょう。
先日取りあつかったジェダイアカデミーのようにゲーム中に英語にてヒントが表示されるようなシステムもないようですので、
ただ単に打ち合いをしたいとか、ストーリーはどうでもいいから西部劇の雰囲気を味わいたいという
プレイスタンスであれば、英語は判らなくてもなんら問題はないような印象をうけました。

 

○プレイ前には、マニュアルは是非一読を。
今作品に関しては、ゲーム前にはマニュアルの一読をお勧めしておきたいと思います。
ゲーム画面を見ると画面左下の方に横バーがあり、一見するとこれがヒットポイントだとおもえたりするのですが、
実は自分のヒットポイントは、その上のトランプカードだったりします。
また、シナリオスタート時には、なぜかポーカーゲームなどがはじまります。
ポーカーそのものも、ちょっとだけルールが特殊(手札の交換枚数に制限があるなど)なのですが、
このポーカーに勝つことにより、そのシナリオ内でいろいろ有利な展開(パワーアップや弾丸供給など)になります。
その他、このゲーム特有?のトリックショットなどの特殊なルールの説明などもあり、ページ数は少ないものの、
結構重要な情報が記載されていますので、ゲームを始める前にマニュアルの一読をお奨めいたします。

これがポーカーの結果。勝ちつづけると、右のSSのように、ステージ開始時のアイテムなどが増え、
有利に戦闘が行えるようになる。なお、一度でも負けると全てのアイテムを失なって強制的にゲームが
スタートするので、引き際が肝心。

 

○雰囲気全開!気分はウエスタン。
スクリーンショットを見てもらえるとわかりますが、画面の雰囲気はいかにも埃っぽい西部の雰囲気が
十分に味わえるグラフィックになっているとおもいます。美しさという点では、見劣りというか見栄えはしないのですが、
雰囲気重視と言う点では、かなり高い評価をしてもよいとおもえます。
それに関連してか、FPSでは良くありがちなMAPがありません。MAP表示が無いことは、
ゲームとしては賛否両論あるでしょうが、個人的には今作品に関してはMAPが無いことによる不便さが
ゲームの楽しさを損なっているということにはなっていないとおもわれました。
逆に、敵が何処にいるか?自分が何処にいるか?という状況を常に把握想定して
敵の裏を書きながら戦闘をすることが楽しめるとおもいます。
また、よく西部劇をみていると、単純な打ち合いだけではなく、火薬の入ったタルをうって爆破したり、
頭上の障害物を落下させて敵を倒すなどのトリッキーな銃撃戦がおこなわれるケースがおおいのですが、
今作品はその点も上手く生かされており、タル爆破や荷車を攻撃して坂を転がし敵を踏み潰す作戦など
多くのトリッキーな戦闘が楽しめます。
こういう細かい作りこみが、より西部劇の雰囲気を醸し出しているといえるでしょう。

ライフルをもつと、左のSSのようにターゲットが拡大されたモードに移行。より遠くの敵をしとめることが出来る。
右のSSは、HP回復アイテムを見つけたところ、これを拾う(そこに移動するだけ)と、現在トランプをつかって
58と表示されているHPがほぼ回復した。

 

○一撃必殺じゃないけど、連射も出来ないので要注意。
FPSといえば、銃器を乱射して突撃しながら敵をなぎ倒す爽快感があるものがおおいですが、
なにせ時代は西部開拓時代?。レーザ銃は言うに及ばず、マシンガンなどの気の利いたものはありはしません。
自分が使える銃器は、ハンドガン、ショットガン、ライフルの3つが基本となり、その他スペシャルウェポンとして
ナイフやダイナマイトなどがあります。
基本的には各銃器は連射は殆どできず、また一撃で敵が死ぬことも少ないため、
敵の前にふらりと出て行って、敵を殺しながら突き進むというプレイスタイルが成り立ちにくくなっています。
その代わりといってはなんですが、武器の照準はかなり甘く、照準が正確にあっていなくても
しっかりと命中してくれますので、あまり神経質にはならず、かといって連射もできないので、
確実に敵にヒットさせるというプレイスタイルになります。

ナイフでの戦闘も可能。でも、自分が死んでしまったらなんにもならないので、
無理せずに遠くから戦うのもまた一つの戦術でしょう。なんといっても、拳銃があるんですからね。

○良いことばかりじゃレビューにならない
1.字幕ローカライズは是非実現して欲しかった作品
実際にアクションゲームとして遊ぶ分には、実質的にはチュートリアルに近い牢屋からの脱出?から始まる為、
ほとんど英語がわからなくてもゲームそのものは進行していきます。
しかしながら、今作品はかなりストーリ志向が強い作品となっており、英語がわからないと、
彼らが何を話し、何のために戦っているのかすら、さっぱり判りません。
HP管理人のように英語がさっぱりダメな人にはストーリー部分での楽しさというのは殆ど味わうことが
出来ないのが非常に残念な点です。
声の吹き替えは雰囲気ぶち壊しという解釈もできますので、せめて字幕のみでも日本語での
表示がおこなわれれば・・・・と思わずにはいられませんでした。

2.字幕表示がないため、要ヒアリング能力が要求される点
上記1とおなじような内容ですが、HP管理人のように、全く英語がダメだという人はともかく、
ヒアリングは苦手でも英文ならなんとか・・・・というひとはそれなりに多いことでしょう。
しかしながら、今作品は、ストーリー展開は全て音声でおこなわれ、ボス戦前のムービーでも
英語字幕などが無い状態でのフルボイスでゲームがすすみます。
そのため、ストーリーを純粋に楽しむ為には、ヒアリング能力も要求されてしまうのが
大きな難点ではないでしょうか?
せめて英語字幕だけでも表示できるようになっていると、かなり状況もかわるのですが。

 

○総括
・あくまでも英語版のソフトである。言語の問題はもちろんのこと、ゲームバランスもまた海外ゲームのそれであること。
・西部劇が好きな人。
この2点の条件を満たした人であれば、かなり楽しめる作品でしょう。
なんといっても、ワーコレだけあって、値段も安いですしね。
特に、西部劇が好きで、ある程度自分の造詣を持っている人には、作りこみの細かさなどで
ニヤリとできる部分もおおそうですので、特にお奨めだといえるでしょう。

画面の雰囲気は良いものの、全般的に地味な印象が強い本作品ですが、
完成度という点ではかなり高く、難易度調整の幅も広い為、西部劇ファンだけではなく、
FPS初心者にも広く受け入れられる出来に仕上がっているとおもわれます。