Blinx2 BATTLE OF TIME & SPACE
(ブリンクス2 バトルオブタイム&スペース)

更新履歴:2004/11/16 公開開始


パブリッシャー
マイクロソフト

発売日
2004/11/18

ジャンル
キャラクター3Dアクション

オフラインプレイヤー数
1〜4名

XBOX LIVE対応状況
非対応

接続器機対応状況
HDTV(D2)対応

 


開発元
株式会社アートゥーン

希望小売価格(税抜き)
\4,800

レーティング
全年齢対象

公式サイト
XBOX公式サイト内紹介ページ

 


このページ内で使われている
ゲーム画面のスクリーンショット
および動画はすべて自宅環境にて
撮影されたものです。
そのため、画質等は実際の
ゲーム画面よりかなり低めと
なっておりますので、
その点をご了承ください。

 

■■■ ゲームレビュー ■■■

○いかにも海外作品の雰囲気の国産ゲーム
パッケージの雰囲気やキャラクタ性など、一見すると海外製アプリの雰囲気がつよい「Blinx2」ですが、
正真正銘国産のゲームだったりします。
海外での販売を考慮してでしょうが、音声などは全て英語で吹き込まれていますが、
大き目のフォントで見やすい日本表記&字幕となっておりますので、違和感無く遊ぶことができます。
海外受けをするキャラクタを採用する場合、どうしてもアメコミ調になりがちであり、
下手をすると日本人には受け入れられにくいグラフィックになってしまう場合が多いのですが、
そこはそれ、流石に日本製のソフトだけあって、海外ソフトの雰囲気を持ちつつも
日本人に受けるキャラクタを採用していると感じました。

○続編なのだけれど、前編を遊んでいる必要は全くなし
続編ゲームの場合、前作を遊んでいないとイマイチ作品が楽しめないというケースも多いのですが
Blinx2においては、その懸念は全く無いようです。
実のところ、HP管理人は前作を遊んだことが無い(というか、2が発表されるまで前作の存在を知らなかったりします)
のですが、導入部から全く違和感無く遊ぶことができました。
その為、今回のレビューも前作との比較という視点ではなく、今作品を1つの完結したゲームとして記述しています。
ちなみに、チュートリアルもしっかりと作りこまれており、一通りの操作は全てそこでマスターできますので、
特別マニュアルに目を通していなくても、問題なく遊ぶことができます。

チュートリアルで基本的な操作は全て網羅OK。さらに、ゲーム中でも要所要所でヒントを出してくれるので、
パズル系といっても、難易度はかなり低めな設定で敷居は低めになっている。

 

○非常に詳細なキャラクタカスタマイズで、自分好みの猫を作ろう
さて、自分自身にあたるキャラクタの作成なのですが、非常に細かい部分までのカスタマイズが可能になっています。
ある意味、猫好きにはたまらない仕様かもしれません(HP管理人は猫好き人間です)。
以前にレビューで取り上げた「TOPSPIN」も豊富なカスタマイズが可能でしたが、勝るとも劣らない・・・
うーん、どちらかといえば、Blinx2のほうが細かい作りこみができることでしょう。
それこそ、全パターンを試してみようなどと考えた日には、いったい何時間かかってしまうことやら。
ただし、極端にベースモデルから逸脱したキャラクタを造形することは出来ませんので、
超巨大肥満猫とかは作れないのであしからず(^^

多数あるカスタマイズモードの中の一部分。猫の特徴の1つでもある、耳の長さだけでも、
ここまでカスタマイズが出来る。カスタマイズ部分の多さを考えると、こだわりだすとキリがないかも。


○パズル&アクションの楽しさ満載のゲーム
ゲームの内容としては、パズルを解きながら先に進んでいくアクションゲームですが、
他のゲームでは見かけないようないろいろなアイデアが盛り込まれています。
例えば、敵を攻撃するのであれば、その辺に転がっている障害物を自分が持っている掃除機で吸い込み弾丸とし、
攻撃そのものは、それを発射(掃除機を逆噴射させる)して敵を攻撃するという手段をとります。
吸い込んだ障害物が爆弾だったりした場合は、飛んだ先で爆発しますし、ロケット弾だった場合は
勢いよく的に向かって飛んでいきます。これは今までにあまり見ないタイプのアクションですね。
こちらが、いわゆるアクションの部分の肝になる点になります。

これに加え、時間操作という概念もゲームに厚みを加える大きな要素になっています。
これは時間を止めたり戻したりするという概念であり、例えば敵からの攻撃を受けてピンチ!というときに
時間停止を作動させ、時間が止まっている間に安全なところに逃げたり、逆に攻撃を仕掛けたりすることができます。
また、時間を巻き戻すことにより、既に壊れているもの(橋とか)の前で時間を巻き戻せば、
橋が元通りに戻り、渡れるようになる等、いろいろな使い方ができます。
時間操作に関しては他にも幾つかあり、こちらがいわゆるパズルの部分の肝になります。

さらに空間操作という概念もあるのですが、これはまたいずれ・・・・ということになります。
なぜ、いずれ、ということになるといえば、これは敵役?にあたるタムタム団(豚の盗賊団)の技になるからです。

映画のマトリックスですか?といわんばかりのカッコよさすら感じるタイムスイーバーが使う時間操作に比べると、
いかにも・・・・・という感じのタムタム団ですw

 

○正義のヒーロー?悪の盗賊団? あなたはどちらがお好み?
Blinx2のマニュアルを見ると、途中でページが上下逆にひっくり返っていることに気が付きます。
ん?誤植?と一瞬思ったのですが、当然そんなことは有りませんでした(^^;
Blinx2のマニュアルは、前半半分が主役のタイムスイーパー視点での操作マニュアルであり、
後ろ半分が敵役のタムタム団視点での操作マニュアルとなっています。
この反対部分は、ひっくり返すと普通に読めるようになっており、表から読めばタイムスイーバー部分、
裏から読めば、タムタム団部分の説明になっているという、なかなか細かい細工を施しています。
こんなところにもこだわりを感じてしまいますね。
ちなみに、一人用ストーリーモードの場合、タイムスイーパー側とタムタム団側の二つの視点からストーリーを
進めていくゲームになっています。Blinx2の最大の特徴である「時間操作」と「空間操作」は、
それぞれタイムスイーパー(時間操作)とタムタム団(空間操作)の専用能力となっているため、
単に操作するキャラクタが違うというだけではなく、全く違った楽しみ方(攻略の仕方)が出来るといえるでしょう。
その他、協力プレイを前提とした二人用ストーリーモードと、最大4人までの対戦が行えるVSモードの
計三つのゲームモードが用意されています。
ちなみに、Blink2としての特徴的なモードは、二人用ストーリーモードになることでしょう。
これは、単なる2人プレイではなく、一人は掃除機担当、もう一人は時間操作(空間操作)担当という形で
役割を分担してのプレイになるということです。
この方式の採用により、「ただ単に2人同時に遊べるモード」ではなく、真の協力プレイという遊び方が
できるかとおもいます。この手のアプローチはなかなか新鮮に感じられました。

タイムスイーパー側ではじまるストーリーモードがある程度進むと・・・・いよいよタムタム団登場!
右のSSは、一人用と二人用の選択画面。ゲーム開始/再開時に選択できる。

 

○良いことばかりじゃレビューにならない
1.音声も日本語にして欲しかったなぁ
実際問題として、非常に些細な部分ではあるのですが、やはりデモシーンで入る動画の部分に関しては、
折角の国産ソフトなのですから、音声も日本語で入れて欲しかったところですね。
どうも、個人的に「映画とかは日本語吹き替えに限る」という考えをもっているタイプな為、
どうしてもちょっとした違和感を覚えてしまうのは事実です。
もちろん、ゲームの内容に影響する部分ではありませんので、マイナス点とはいえないとも思えるのですが。

このシーンでの会話(というか、全ての音声会話)は全て英語。
良し悪しはともかくとして、個人的には全年齢対象だからこそ日本語音声が望ましかったのでは?と思う部分。

 

○総括
文中では触れませんでしたが、視点カスタマイズなどもしっかり行える為、
キーカスタマイズを自分好みの設定に合わせれば、最初から違和感無くゲームに没頭することが出来ます。
全般的に作りこみもしっかりしており、出来としては非常に高い完成度を誇っているなと思います。
特に最近はワーコレのレビューが続いていたこともあり、海外ソフト特有の微妙な不親切さというか
一種大味な印象が残っていただけに、Blinx2で遊んでみて「流石日本製ソフトは細かいところまで作りこんでいる」と
改めてゲーム王国日本の作りこみレベルの高さ(もっとも、大半はダメダメメーカーだけど)を感じ取れました。
通常、このレビューでは、ダメだしを最低二つは行うのがサイト運営ポリシーなのですが、
今回は1つのみ、しかもゲームとは別段関係のない部分でのダメだしが1つだけという状況でした。
一人で遊んでもよし、2人で協力してもよし、多人数で対戦してもよし、という豊富なゲームモードに加え、
高い完成度と低年齢でも楽しめそうなゲームバランスなどをトータルで考えると、
この内容で税抜き4800円は爆弾プライスといっても良いでしょうね。