Test Drive Unlimited
(テスト ドライブ アンリミテッド)

更新履歴
2007/05/06 公開開始


パブリッシャー
マイクロソフト


発売日
2007/04/26

ジャンル

レーシング

オフラインプレイヤー数
1名


XBOX LIVE対応状況
プレイヤー2−8名
コンテンツ ダウンロード


接続器機対応状況
HDTV D4



開発元
Eden Games


希望小売価格(税抜き)
\5,800

レーティング
CERO B(12歳以上対象)

公式サイト
XBOX公式サイト内紹介ページ





※このページ内で使われているゲーム画面のスクリーンショット、および動画はすべて自宅環境にて撮影されたものです。そのため画質等は実際のゲーム画面よりかなり低めとなっておりますので、その点をご了承ください。


■■■ ゲームレビュー ■■■

○「ハワイでドライブを満喫する」異色のドライブゲームが登場。
「Test Drive Unlimited」は、北米では2006年9月に発売済みとなっているタイトルの日本語版となります。
今回の日本語版の発売まで、かなりの日数が経過していますが、日本国内での販売が遅れたのは、販売権などの諸般の事情の部分が大きかったのかもしれませんね。本来の発売元であるATARIの日本撤退の噂(結局、単なる噂で撤退はしませんでした)と無関係ではないとおもいます。事実、北米での販売元はATARIとなっていますが、日本語版に関してはMicroSoftが販売元となっていますしね。もっとも、個人的には販売元がどこであれ日本語版の発売は素直に喜ばしいところです。なんといっても「Test Drive Unlimited」は普通のレースゲームとは一線を画した、ドライブゲームと表現がふさわしいゲームですからね。
具体的にどこあたりが普通のレースゲームと違うかといえば、「Test Drive Unlimited」は単にスピードを競うだけのゲームではない、ということですね。「Test Drive Unlimited」のコンセプトは「常夏の島ハワイで、ドライブを楽しむゲーム(もちろん、レース要素付き)」にあるかと思います。このコンセプトは既存の多くのドライブゲームとは明らかに違うものであり、この一点において「Test Drive Unlimited」は異色のドライブゲームだといえるでしょうね。
個人的にハワイには一度だけ行った事がありますが、慣れない左ハンドルのクルマでの運転と、まったく馴染みのない右側通行と交通標識に恐れをなしてドライブを楽しむことができなかったのが残念でならないんですね。ということで「Test Drive Unlimited」には、レースゲームとして期待をしているのではなく、ハワイでのドライブを楽しむという方向性に強い期待を寄せていました。その為、今回のレビューもその視点に基づいての方向性で進めてみたいと思います。
  
ハワイといったら真っ赤なフェラーリ・・・かどうかは個人個人のイメージ次第だとおもいますが、フェラーリ自体が夢のスーパーカーであることは間違いないでしょう。こういったスーパーカーなどを駆使して、常夏の島ハワイ・オアフ島でのレースを楽しむのが、このゲームのコンセプトになりますね。上のスクリーンショットは、販売ディーラーでのクルマのチェック画面。右のようにドアを開けた形でのチェックや、運転席のパネル周りのチェックなど、細かい部分まで見ることができます。しかも、試乗(数分間の時間制限有り)まで出来るのは「Test Drive Unlimited」の看板に偽りなし、といったところでしょうかね。

 

○海外制作のローカライズ作品。もちろん、ローカライズはしっかりされています。
開発は海外のEden Gamesが担当。HP管理人の記憶の限り、あまり聞いたことのない会社ですが、旧XBOXのV-Rally3などをはじめとしてレースゲームを多くリリースしている会社のようですね。
さて、前述の通り「Test Drive Unlimited」は海外開発作品であり、すでに英語版で発売されているタイトルとなる為、日本語へのローカライズの具合が気になるところです。まず、メニューテキストなどに関してはしっかりと日本語化されており、違和感の無いプレイが可能です。音声に関しても、登場するキャラクターやナビゲーションシステムの音声案内など、しっかりと日本語化されています。個人的にはカーナビの音声ガイダンスがもう少し機械的だったら面白いのにと、妙な部分が気になってしまうぐらい、しっかりとした日本語化が行われていますね。ただ、極一部ですが、瞬間的に英語らしきものが耳に入る場合がありましたね。ひょっとするとHP管理人の勘違いかもしれないですが、端的に言えば「勘違いかな?」と思えるぐらい、ゲーム全般において、十分な日本語化が行われているといっても過言ではないでしょうね。
概ね、MicroSoftが発売元となる海外ゲームの日本語版タイトルは、非常にしっかりとしたローカライズが行われているのが通例ですが、今回もその期待を裏切らない丁寧な仕事っぷりを感じますね。細かい部分ですが、スピードメーターの速度表示などもしっかりとKM表示がデフォルトとなっていますが、北米では通常マイル表示だと記憶していますので、単純な言葉の翻訳だけではない細かい反映がされているあたりが、おもわず感心してしまう部分ですね。
  
左はロード&セーブ中の画面。細かい演出が多い事と、オートセーブタイプのゲームのため、この画面はやたらと目にすることと為りますが、表示時間そのものは短めですし、シーンの切り替え的な部分でしか入らないので、あまりストレスには感じません。また、表示時間が短い関係か、XBOX360ゲームで多く採用されているヒント表示は行われません。その分といってはなんですが、ゲーム内では右のような説明が細かく表示されます。もちろん、この表示はオフにすることは可能ですが、序盤はかなり重宝しますね。

 

○ドライブゲームなのに、ゲーム開始時に自分のキャラを選択するという不思議な感覚。
一般的なドライブゲームの大多数において、ゲーム内の運転者グラフィックなぞ無用の長物でありますが、「Test Drive Unlimited」ではそのゲームの方向性からか、キャラクタ自身がゲーム内で非常に多く登場します。ゲーム内で女性等を助手席に乗せる時や、特定の場所にとまった時、自宅のリビングにいるシーンなど、およそドライブゲームとは思えない頻度で運転者キャラクタが登場します。そもそも、ゲーム開始時に一番最初におこなうアクションが「ハワイに入国する、自分の分身たる運転者キャラクタの選択」ですからね。このあたりからして「Test Drive Unlimited」が普通のドライブゲームとは明らかに違ったコンセプトを持つことがわかると思います。
なお、ゲーム開始時に選べるキャラクタですが、その時点では数名いるキャラクタ達の中から選択が出来るようになっているだけで、顔の造詣などの細かい部分の調整などはできませんが、後ほど微調整が可能となりますので、ざっくりとした見た目でキャラクタを選択するのがいいでしょうね。ただし、前述のとおり自分の分身としてかなり高い頻度で表示されるキャラクタですので、あまり適当に選ばずに気に入ったキャラクタを選ぶことをオススメします。
さて、キャラクター選択後に、簡単なデモ表示が行われつつ、自然にチュートリアル的要素が強い状況でゲームが本格的にスタートします。そして、これまた驚いてしまうのが、いきなりレンタカーを借りることになるということですね。なぜドライブゲームでレンタカー?と思いつつも、よく考えてみれば鉄道などの発達した日本の都市部などと違って、ハワイではクルマがないと移動は極端に不便ですし、そもそもドライブゲームですので、クルマの運転が発生するのは極当たり前のことですしね。まぁ、この際あまり細かいことを考えずに、素直にレンタカーを借りておきましょう。ちなみに、このレンタカー自体はものの数分でサヨナラすることになるので、あまりこだわらないで適当なものを借りておくのが吉かと。そして、まずはレンタカーで移動手段を確保し、その後自宅の購入やマイカーの購入などといったシーンになっていきます。ハワイで自宅購入。うーん、一般庶民には夢また夢の世界ですね。こういった夢の生活を満喫していくのが「Test Drive Unlimited」の醍醐味かと。所持金の関係で、最初は一軒しか家は買えませんし、車種自体も殆ど選択の余地がないので、まずはこういった購入についても、しっかりと楽しく悩みましょうw
なにはともあれ、こういったプロセスを経て、やっとゲームの本編がスタートするといった感じになります。
ざっと、最序盤の流れを紹介してみましたが、つまるところ「Test Drive Unlimited」は、単なるドライブゲームではなく「常夏の島 ハワイでの生活」という部分を根底に敷き詰めたコンセプトを持つゲームだといえますね。もちろん、家の購入などは全く意味のないものではなく、自宅にあるガレージの数だけクルマを所有できるようになります。逆に言えば、ガレージに空きがないとクルマは増やせないので、必然的に最低でも一軒は所有し、その後はいずれ複数の自宅を所有する方向性となりますね。なお、自宅では自分のキャラの調整(顔の造詣の変更や衣装の変更)もできます。いわゆる「拠点として機能する」のが自宅な訳ですが、このあたりの生活の部分について、バカみたいにリアリティを追求している訳ではないです。たとえば自宅に帰って定期的に寝ないと体力がなくなって死んでしまうといったような縛り要素はありませんので、自宅所持などは、あくまでゲーム内の演出的なアクセントの一つとして存在するといっても良いかと思います。衣装の変更ひとつとってみても「無味乾燥的にスタートキーからメニューを開いて・・・」よりもは「自宅に帰ってクローゼットから好きなものを選ぶ・・・」というほうが、より「生活っぽい」雰囲気がでますからね。そういった意味では、なかなか良い演出かと。それに、いくらゲーム内の出来事とはいえ、ハワイで自宅購入というのは夢がありますよね。ついつい「やっぱり、プール付きの家に住んでみたいよな」とか思ってしまうあたり、開発側の術中に見事にはまっているんだなと、思わず苦笑いが出てしまいます(^^;
なにはともあれ「Test Drive Unlimited」の基本ベースが「ただ単にレース結果を競うだけではないドライブゲーム」という方向性をもって開発がされていることが、このあたりからも窺い知る事ができますね。
  
左はイベント(女性を目的地まで送り届けるタイムアタックレース)でのイベントシーン。右は自分の衣装を調えるためのブティック。こういった形で、自分が選択した運転手キャラクターが、他のドライブゲームではありえないほどの頻度で画面内に出てきます。ゆめゆめ、一番最初のキャラクタ選択で適当な選択をしないほうが吉かと。

 

○超絶美麗ではないものの、十分な美しさのグラフィックがドライブ気分を高めてくれる。
「Test Drive Unlimited」のグラフィックを端的に一言で言ってしまうと「次世代機を強く感じさせるような豪華絢爛さはない」と言っていいでしょう。車体グラフィックは十分に美しいものの、キャラクタの表現などを見る限り、そんなにグラフィックに力を入れているなという印象は持ちませんでしたね。ただし「Test Drive Unlimited」自体はあくまでもドライブゲームであり、風景はあっという間に通り過ぎていってしまう部分ですので、クルマが止まっている時点でのグラフィックの質などを語る自体が、方向性として間違っているような気がします。そう考えていくと、普通に綺麗といった感じですね。もちろん、グラフィック自体が無味乾燥でリアリティが本質的に欠落しているのであれば、いくらハワイを舞台にしているとセールストークを重ねても、あまり意味のないことになりますよね。そういって観点にたってみると、しっかりと次世代機のパワーを生かした風景表示が行われていると言えます。つまるところ「必要十分な美しさは十分持ち合わせている」ということですね。
また、ドライブゲームにとって重要な要素として「視点」がありますが、「Test Drive Unlimited」では豊富な視点が選択できるようになっています。定番である後方からの視点や車体自体が表示されない一人称視点はもちろんのこと、しっかりとドライバー視点もサポートしています。ドライバー視点では自分の目線での視点となりますので、クルマのシフト操作とかでは、ちゃんとそれ相応に腕などが動きます。このあたりにもキャラクタの存在を意識させることを意図した演出を感じますが、ちょっと視点のポイントが引けすぎで、フロントウィンド越しの風景の部分が結構小さくなってしまっています。実際に道路で運転をする際には、人間の集中時の視野角の点から見ても、自分の腕などは視界に入らないことは、実際にクルマの運転をする方には理解していただけるかとおもいます。つまるところ、これに関しては少々演出過剰かな?と捉えてもよいかとおもいますが、アイデア自体はなかなかいいものがあるな、と思いますね。実用性はともかく、雰囲気はかなり出ますので。ただ、そこまでするのであれば、画面左下に表示されるカーナビの画面も、実際のクルマと同じような位置に表示されると面白いのになぁ、と感じました。どうも、こういったある意味どうでも良い部分が微妙に気になってしまうのも、全体的な完成度の高さの裏打ちになるのかなと感じています。

 

○多彩なレースモードが「ハワイでの生活」をイメージさせてくれる。
通常、ドライブゲームといえば、順位を競うかタイムを競うかの二つに集約されると思います。そして、その点においては「Test Drive Unlimited」も例外ではありません。どんなに「ハワイでの生活」をベースにしていようと、ドライブゲームである以上、ここは変わらない大原則だと思いますね。そしてレースの結果によって報酬を得て、その報酬をつかってクルマ(や家など)を買ったりするのも、これまた他のドライブゲームとなんら変わらない大原則にのっとっています。ただ、その大原則へのアプローチ方法が「Test Drive Unlimited」を一味違ったゲームにしています。
例えば、タイムアタックひとつとっても、通常のレース形式のほかにも、街中にいる女性を時間内に所定の場所まで連れて行ったり、荷物を時間内にとどけたりという、生活臭?あふれる形式のものが多数あります。また「ドライブゲーム=競う物」という既成概念を壊してくれるものもあります。それはクルマの移動請負ですね。指定のクルマを指定の場所まで届けるというもので、これには時間制限がありません。その為、のんびりとドライブをしたい人(HP管理人です)にとっては、気分よくまったりとお金を稼ぐのに最適なモードだといえるでしょう。また、レースのルールを自分で設定して、それをオンライン上で公開し、簡易的なタイムアタック系レースの主催を楽しむことも可能です。この形式の場合、賞金額は参加者が出す参加費用の総額の90%をトップの人が総取りし、残りの10%をレース主催者の手にはいる模様です。そのほか、最高速アタックがあったり、オンラインでのチーム対戦用にチームのようなものが作れたり、ゲームを進めていくことにより、写真が取れるようになったり、クルマのチューニングが出来るようになるなど、いろいろな仕掛けが用意されています。
このように、多種多様なレースモードを実装することにより、単調になりがちなドライブゲームを盛り上げてくれる仕掛けがたくさんあることも「Test Drive Unlimited」の大きな魅力の一つとなっていますね。
  
左はカーナビシステムを使って、ハワイを上空から見たところ。MAP内に多数ある丸いアイコンは、レースイベントや各種施設をあらわしています。一度行ったところは一瞬で自動移動しますが、一度も行ったことが無い場所は、通常のカーナビと一緒でルート検索をしてくれます。ルート検索はリルート機能や音声ガイダンスといった、極一般的な機能を持っていますので、ドライブのお供として違和感の無い活躍をしてくれます。右は自宅でのワンシーン。高層マンションの一室でリッチな生活ぶりがうかがえます。残念ながらイメージ映像だけで、室内を自由に移動できたりは出来ないのですが、雰囲気は満点であることは間違いないです。

 

○肝心なドライブゲームとしての出来は、至って普通の感じ。
こんな見出しをつけると、なにやらネガティブなイメージが付いてしまいそうですが、これはあくまでもいい意味での話しです。
前述のとおり、視点変更オプションもしっかりしていますし、ハンドル(アナログスティック)の感度調整も可能になっているので、自分のプレイスタイルに合わせての調整が可能になっています。車輪のスリップコントロールに関しても、かかり具合を調整できるようになっていますので、クルマを走らすという点において、必要な要素は基本的に最初から盛り込まれていると考えていいのかもしれません。
なお、チューニングに関しては、ゲームを進行させるにおいてチューニングショップが使えるようになるまでは、クルマのパワーアップを行うことはできません。そういった意味では、自分向けのセッティングを煮詰め、グリグリに自分仕様にチューニングをして、極限タイムを狙うといったスタイルを求める向きにはあまりあわないゲームなのではないかと感じています。逆に言えば、あまりクルマに詳しくない人にとっても、ある程度見た目とか趣味とかでクルマを選択して、気ままに遊んでみたりする考え方をしたほうが「Test Drive Unlimited」を正しく評価できるような気がしています。ただし、全般的な難易度は至極簡単という訳ではなく、レースにてそれなりの成績を収めるには、やはりそれなりのテクニックが必要になる印象を持ちましたね。

 

○オンライン接続を前提として作りこまれていますが、オフラインでもボリュームは十分。
「Test Drive Unlimited」は基本的にオンライン接続を前提としたつくりをしています。特別オンラインモードにした覚えがなくとも、ゴールドメンバーシップのアカウントで遊んでいると、最初からネットワーク接続が行われているといった具合です。そのあまりにも自然な流れは、ゲーム開始当初は自分がオンラインに接続しているとは想像もつかない状況でしたしね。ちなみに、オンライン接続が出来ない環境では、オンラインでの対戦はもちろんのこと、前述したオリジナルのレースの利用などもできません。オンライン対戦自体に興味がない人も多いとは思いますが、一部とはいえコンテンツ利用に制限がでるのは、やはりもったいない気がしますね。ゴールドメンバーシップは有料ですので、何が何でもゴールドメンバーシップでの利用を!と強く推奨するものではありませんが、可能であればゴールドメンバーシップでのプレイがやはりオススメとなりますね。
もちろん、対戦を除けば、ゴールドメンバーシップでないからといって制約を受けるコンテンツは極端に多くはありませんし、オフラインでも対応車種90種類以上、しかもドライブゲームでは極めて珍しいオートバイにも対応という豊富な車種対応からみても、十分にボリュームはあると言えますね。そういった点においては「Test Drive Unlimited」はオフラインでのプレイも十分に楽しめると感じています。
ただ、繰り返しにはなりますが、あらゆる点においてゴールドメンバーシップの方が「Test Drive Unlimited」を味わい尽くせるな、と感じることは確かです。
  
左はオンラインで対戦を申し込まれたところ。カーナビ表示の上あたりに、対戦相手の情報が出ています。もちろん挑戦を受けるも断るも自由ですし、逆に他のプレイヤーに挑戦することも可能です。ゴールドライセンスでゲームを起動すると、自動的にオンラインモードでの起動となり、同じオアフ島に他のプレイヤーが存在する形式となるので、このことを知らないで遊んでいると、最初はかなり面食らいますね(^^;  右はゲーム内イベントを表示しています。道を走っていると、こういった形でいろいろなレースモードや施設に遭遇します。もちろん、こちらも受けるも受けないも自分の思うがまま。常夏の島ハワイには、こういった自由な雰囲気こそが似合っているかと。

 

○良いことばかりじゃレビューにならない
1.もうすこし難易度が低くてもいいんじゃない?と感じてしまう。
前述のとおり、個人的に「Test Drive Unlimited」に求めるものは、純粋なレースゲームではなく、ハワイという常夏の楽園をドライブして楽しむ、といった側面が強いですので、必然的に高い難易度をクリアする快感とは違った方向性を求めています。自分のクルマや衣装、住居などを買い揃えていくためにはゲーム内通貨やチケットが当然必要であり、お金やチケットを稼ぐには基本的にイベントでしっかりと結果を残す(勝つ)必要があります。なかには比較的簡単に稼げるイベントもありますので、効率よくプレイしていけばあまり苦労せずにリッチなハワイライフを楽しむことも可能ですが、そもそも、そういった「効率的なプレイ」自体が、個人的に「Test Drive Unlimited」に求めているコンセプトと違う方向であることが、また難しいところかと。
ゲーム自体がオンライン接続を前提に作られていることもありますし、ゴールドメンバーシップでのプレイに関しては、対戦プレイが可能なのですから、高い難易度でのレースは対戦に特化して、オフラインでのレース自体は、もう少し難易度を下げるか、難易度調整ができるようになっていると「万人が常夏の島ハワイでのドライブを楽しめる」という、より間口の広いゲームになったのになぁ、と少々残念に感じています。

2.右アナログスティックを利用した視界の移動が遅い
実際に運転をしていると、実にいろいろな場所を見ながら運転をしているのが一般的ですね。例えば、交差点を曲がるときや、小道から大通りにでるときなどは、クルマの流れを見るために、横を向くのは極当たり前の動作だと思います。これが単なるレースゲームであれば、横から他のクルマが飛び足してくる可能性なぞ皆無であり、当然前だけ見えれば問題ないのですが、「Test Drive Unlimited」の場合は街の中を移動するゲームの為、実際の運転と同じように安全確認をするために、右アナログスティックで視界の移動が必要になります。しかしながら、この視点移動がなぜか遅いんですね。例えば、海岸線を走っていて一瞬だけ海を見たい、オープンカーで走っていて一瞬だけ空が見たい、といったささやかな希望をかなえてくれることができません。一般的なドライブゲームであれば、そもそもそんな感情自体が涌かないのですが、「Test Drive Unlimited」で遊んでいると、そういった部分にも不満が出てきてしまいましたね。


 

○総括
「常夏の島 ハワイでのドライブゲーム」というコンセプトが(個人的に)最大のウリである「Test Drive Unlimited」ですが、ゲームパッケージからそういった雰囲気を殆ど感じることがないのが少々残念なところです。いっそのこと、パッケージはクルマの表示を最小限にして、リゾートっぽい雰囲気を全面に押し出したほうが、インパクトはあったかもしれませんね。
「類を見ないゲームコンセプト」「しっかりとしたローカライズ」「お買い得感の強い価格設定(税抜5800円)」という点からも、コンセプトの押し方が上手く行けば、売れる要素は少なからずあると感じています。なお、ゲームの方向性を全般的に見ると、やはりガチガチのレースゲームとは趣が異なりますので、どちらかといえば普段レースゲームで遊ばない人や、ライトゲーマーなどをターゲットにしたタイトルだといえるかな、という印象をもちましたね。
お気に入りのBGMを流してハワイの町並みをドライブするもよし、オンライン/オフライン問わずストイックにレース三昧に明け暮れるもよし、ぼけーっと海岸線を流してみるもよし、と自分の好きなように遊べるその間口の広さと自由度は、箱庭系ゲームにも通じるものがありますね。誰かに押し付けられたルートはなく、自分の意思で自分の走る道を決めることができるということでしょうか。
そして「ハワイでドライブ」というコンセプトに少しでも興味のある人は、ぜひ一度遊んでみて欲しいタイトルだと言えますね。