Gears of War
(ギヤーズ オブ ウォー)

更新履歴
2007/01/28 公開開始


パブリッシャー
マイクロソフト


発売日
2007/01/18

ジャンル

アクション

オフラインプレイヤー数
1−2名


XBOX LIVE対応状況
プレイヤー2−8名
コンテンツ ダウンロード

接続器機対応状況
HDTV D4


開発元
Epic Games Inc.
(エピック ゲームズ)

希望小売価格(税抜き)
\6,800

レーティング
CERO Z(18歳以上対象)

公式サイト
XBOX公式サイト内紹介ページ
日本語版スペシャルサイト




※このページ内で使われているゲーム画面のスクリーンショット、および動画はすべて自宅環境にて撮影されたものです。そのため画質等は実際のゲーム画面よりかなり低めとなっておりますので、その点をご了承ください。


■■■ ゲームレビュー ■■■

○アメリカでの2006年度年間最優秀ゲームが日本語版で登場
「Gears of War」は、アメリカでの2006年度年間最優秀ゲームに輝いています。ジャンルはTPS系。いわゆる後方三人称視点ですね。最近では「ロストプラネット」が同じジャンルに属すると思います。TPSの場合、自分自身(の背中)が見えるので「自分の目で見ている世界」で画面を構成する完全一人称視点のFPS系に比べると、若干リアリティが下がる反面、キャラクタを表示することによるゲーム性の高さや視野の広さなどがメリットしてあります。また、よく言われる「3D酔い」が少ないというのも、人によっては大きなメリットの一つですね。
XBOXシリーズのFPS系・TPS系のゲームとして一番有名なゲームは、やはりHALOだとおもいますが「Gears of War」は発売直後から売れに売れ、HALOを追い越さんばかりの勢いで売れつづけました。そして発売後僅か10週で300万本以上を売り上げたビッグタイトルです。
もっとも、日本という国は面白い国であり「海外で流行ったゲームが日本で成功するケースは殆ど無い」「日本で流行ったゲームは海外ではあまり流行らない」と、どちらかというと排他的な嗜好がある国だったりします。もちろん理由はいくつもありますが、それはそれとして、現状そうなっているのは紛れも無い事実です。つまるところ「海外で売れたからって日本で売れる訳ではない」という事ですね。 もちろん、それは売上の話であり、ゲームの面白さとは全く無縁の話です。HP管理人は英語が全くダメな人(英検5級に落ちる自信あり。洋画なども可能な限り日本語吹替えで見てます)ですが、それでも面白そうなものに関しては海外のゲームに手を出したりしています。もちろん、その中には英語が判らなくてやむなく放棄したゲームも多々ありますが、言葉の壁を乗り越えて、純粋にゲームとして面白いな、と思えるものにいくつもめぐり合ってきました。そして「これが日本語版だったらなぁ・・・」という思いも何度も持ちました。
幸いなことに、アメリカでこれだけ売れに売れ、また個人的にも興味を持っていた「Gears of War」が日本語版としてリリースされたのは、やはり嬉しい限りです。2006年度を代表するゲームとは、果たしてどんなものなのでしょうか?
  
左はロード時間中の画面。XBOX360定番のヒント表示が行われる。なお、ステージ中はバックグラウンドでデータの読み込みが行われているのかロード時間が短く、集中力をそがれるようなことがなく快適に遊べます。右は主人公のアップ。ぶっちゃけ、ムサくてゴツイ。そして、登場するキャラクタのほぼ全てがこんな感じという、なかなか漢の世界が描かれている。なお、一応女性も登場するが女性に関しては必ずしもゴツくないないので、その点は安心して欲しい、と言って良いのか、残念と言って良いのかは、人それぞれとしておきたい。

 

○海外制作のローカライズ作品。もちろん、ローカライズはしっかりされています
開発はアメリカのEpicGamesが担当しています。代表作は「Unreal」シリーズ。まぁ、代表作というか、これ専門といっても過言ではないかもしれません。Unrealシリーズの常として「グラフィック」「演出」を全面に押し出したゲームであり、そのEpicGamesが作る最新作という点や、先行公開されていたスクリーンショットなどから、発売前からそのグラフィックには注目が集まっていました。
蛇足ですが、XboxLiveArcadeでリリースされているRoboBlitzは、EpicGamesが開発したUnreal Engine 3(開発環境)で作成されています。このUnreal Engine 3はRoboBlitzに限らず多くのゲームで採用されるなど、高く評価されている模様です。なお、最近ではスクウェアエニックスがUnreal Engine 3のライセンスを獲得したことが発表されました。まだライセンス取得だけという状況であり、このUnreal Engine 3を使って特定のゲーム開発がスタートしたという情報は特にないようですが、今後これを利用した画期的なゲームがスクウェアエニックスから出ることも期待できるかもしれませんね。もしも、FF11の後継タイトルがこれで開発されたら・・・と考えると、個人的にはかなり興味深いところですね。今後の展開に是非期待したいところです。
それはさておき。英語の出来ないHP管理人にとって日本語へのローカライズの出来は大きな関心ごとの一つですが、この「Gears of War」でも、しっかりとしたローカライズが行われています。内容は音声、テキスト、メニュー等、すべてにわたり行われており、日本で開発されたタイトルと同等であるといっても過言ではない内容となっています。ゲーム内のイベント、NPCや主人公の何気ないセリフまで 完全に吹き替えが入っていますので、違和感無く遊ぶことが可能となっています。特にNPCのセリフに関しては、日本語化されているからこそ、といった強い好印象を与えてくれていますね。「Gears of War」のグラフィックは、いわゆる洋ゲーテイストという感じより、SF系洋画という雰囲気が強くなっており、洋ゲーが持つ独特の絵柄に拒否反応が出やすい多くの日本人にも受け入れやすいテイストになっていると思います。

 

○前評判どおりグラフィックは凄いの一言。まるで映画を見ているよう。
当サイトでは、家庭環境でとったスクリーンショットを掲載していますが、持っている機材の関係もあり、画質においてはかなり見劣りがします。そしてこの「Gears of War」のレビューを書くに当たって「あぁ、無念」という思いが大変強くなりました。
端的に一言で言ってしまうと「Gears of War」のグラフィックは「凄い」の一言です。最近はグラフィック重視のゲームが増えていていることに加え、全てをコンピュータグラフィックで作成した映画なども増えていますので、そうそうゲーム画面で驚くことはなくなったのですが、実際に「Gears of War」で遊んでみると「このレベルのグラフィックが自分の操作でグリグリ動く」という、つい数年前ではありえなかった事を、極自然に受け入れていることに突然気づき、自分自身がちょっと驚いてしまいました。このようなリアル系のゲームの場合、より違和感のないゲーム画面から得られる没入感はかなりなものです。映画などをみていても思うのですが、没入感の強い映画は背景を含めるセット等の作りこみに違和感が無いものが多いのですが、これはゲームでも当てはまるようで本当に綺麗な画面というのは遊んでいて違和感を覚えさせない画面のことなんだな、ということを改めて理解したような気がします。
また、カメラワークが大変秀逸なのが良いですね。なんといっても驚いたのが、姿勢を低くしてダッシュをする場面のカメラワークです。 画面が揺れてまるで映画のワンシーンを見ているようです。もっとも3D酔いのしやすい人には鬼門となる演出ではありますが、個人的にはなかなか気にいっています。それ以外のカットインムービーなどを含めて、全般的にいい感じで仕上がっているな、と感じました。このあたりは「演出」にも力をいれていたUnreal系の開発元だけあるな、と思わず関心してしまいました。
話はちょっと変わって、主人公は野暮臭い親父です。これがまたゴリラかと見まごうばかりのゴツさでありますが、このゴツさこそが更なるリアリティを高めている一因かとおもいます。戦場にか細い美形は要らぬという雰囲気全開であり、昨今流行のアゴのとがった美形なぞ夢想だにできないゴツさです。そのゴツい親父が、これまたゴツいアーマーに身を包み、戦場を駆け巡ります。グラフィックの美しさは背景だけではなく、キャラクター自身にもあてはまり、身を包むアーマーの金属部分の光具合や重量感をしっかりと描き出しています。
 
左は武器選択の画面、十字キーの上下左右に武器を割り当てることにより、簡単操作で武器を取り替えることができる。なお、主力武器のアサルトライフルと敵が湧いて出るホールをふさぐ為のグレネードだけは手放さないようにしたほうが吉。右の画面は仲間の表示。ある程度ステージが進むと、極簡単な指示を出せるようになる。

 

○目新しい部分は殆ど無いが、しっかりと仕上がっているゲーム内容
さて、FPS・TPS系は日本では認知度の無いゲームですが、XBOXシリーズを始めWindowsゲームなどでも海外ゲームでは多く採用されているシステムですね。その為、ある程度のギミックは出尽くした感があり、もやは斬新なシステムというものを模索すること自体が厳しい状況にあると言えるのではないでしょうか。そう言う意味では「既に完成したジャンル」であるともいえます。
その為か「Gears of War」でも、ゲームシステム自体は特に目新しい部分はありません。
それでも、いくつか特徴的な部分はもちろんあります。まず、操作形態がシンプルで煩雑さがないことですね。キャラクタ自身のアクションの大半をAボタンに集約することにより、いろいろなアクションができる割には、複雑な操作を要求しないのがいい感じです。具体的にはAボタンだけで、しゃがんでのダッシュ、ダイビング、物陰に隠れるカバー系アクションや物陰から飛び出す動作などと、いくつもの機能が併用割り当てとなっています。そしてその一つ一つの動作は破綻がなく、すこし遊べば自分の思った通りのアクションを起こすことが可能です。特に気に入っているのが、壁に隠れるアクションの滑らかな動きです。これがぴたりと壁に吸い付くような操作をしていて気持ちのいい動作をします。そして、これがまた見ていてもカッコイイ。ついつい無駄に隠れてしまいます。そして、煩雑さのない操作感は自分自身が戦場に立っているような印象すら与えてくれます。また、Yボタンでは、その時々で注目すべきポイントに向かって自動的に視点を向けることができます。これにより、いま自分が何をすべきかが明確になる為「はて、どうするんだっけ?」という状況が少なくなることが期待できます。

 

○シンプル イズ ベスト的なシンプルな武器構成と画面構成
「Gears of War」では利用できる武器が少ないのも特徴のひとつといえます。
イベント専用装備の雰囲気があるドーンハンマー、主にホールをふさぐ為に使うグレネード(手榴弾)、メイン装備といえるアサルトライフル、近距離攻撃の定番でもあるショットガンや遠距離での精密射撃に使うロングライフルなどがあります。その中でも主力武器といえるアサルトライフルは汎用性が極めて高く、遠距離〜中距離射撃をそつなくこなし近接攻撃の際には「Gears of War」の大きな売りであろうチェーンソー攻撃で敵を撃退するというマルチっぷりを発揮します。このアサルトライフルの汎用性の高さを考えると、ショットガンやロングライフルは主力武器といった趣ではなく、状況によっては使い分けると便利という程度かなと感じています。この仕様は人によっては武器選択の自由がないとマイナス評価に感じられてしまう場合もあるかとおもいますが、ひとつで何でもできるというのもそれはそれで煩雑さがなく、攻撃に集中できるというメリットがあります。「Gears of War」は、多彩な武器の使い分けで個性的な戦闘を楽しむゲームではなく、シンプルな武器体系でゲーム自体を楽しむといった方向性が採られていると考えたほうがいいのかもしれませんね。
シンプルさといえば、画面内表示自体もシンプルで余計なものは殆ど表示されていません。なんと言っても自分の体力ゲージすら表示されません。体力の表示に関しては、ダメージを受けると画面中央にマークで表示される(赤い髑髏マークみたいなものが出ると瀕死状態)ので、結果的に余計な視点移動が少なく、より画面に没頭できるような配慮がなされているのも好印象です。
このように、より快適に遊ぶ為の細かい配慮が多方面に渡ってなされているのが「Gears of War」の特徴のひとつといえるでしょう。
  
左は通常視点の状況。この画面の一部を拡大して表示しているのではなく、元からステータスを示すようなものは一切無い。このシンプルさがゲームへの没入感を高めてくれることに役に立っている。右は通常視点の状態から、武器を使っての狙いをつけている状況。この状態では移動が殆ど出来ないが、通常画面では出てこない照準マークがでるので、ヘッドショットを始めとして、射撃精度を上げるために視点を切り替えつつ敵を撃破していくことになる。

 

○ストーリーは短めだが、多彩なモードでしっかりと遊びこめる
「Gears of War」のストーリー自体は特にひねりなどはなく、いたってシンプルです。また、ボリューム自体も結構短めです。他のFPS・TPS系ゲームを遊びこんでいる人にはストーリー自体のシンプルさは「いつものこと」で笑って済まされる程度だとおもいますが、ボリュームに関しては「もう終わりかよ?」という印象をあたえてしまうぐらいの短さだとはおもいますが、個人的にはこれぐらいでも十分に楽しめるから、これぐらいでもいいかな?と感じています。毎度おなじみの難易度変更により、やりこみ要素も十分にありますからね。
もちろん、「Gears of War」では当然お約束のマルチプレイを始めとする幾つかのモードが提供されています。オフラインの画面分割やXboxLiveでのオンラインによる協力プレイや対戦プレイがありますので、ストーリーモードのボリューム不足はここでも十分に解消できるかと思います。さらに「Gears of War」のマルチプレイの大きな特徴としてストーリーモードでの協力プレイというものがあります。
本来ストーリーモードでは、お仲間と一緒にストーリーを進めていく訳であり、お仲間は当然自動的に動く、いわゆるNPCとなります。
簡単な指示を仲間に出すことは可能ですがそこはそれ、所詮は中身が人間ではないプログラム処理のNPCですので、微妙にアホっぷりを発揮してくれる場面もありますが、それでもカジュアルモードであれば十分以上に役に立つぐらいの立ち回りを見せてくれる、なかなかに頼りがいのあるお仲間だったりします。ここまでは、極普通のゲームと何らかわらない訳ですが「Gears of War」では、その「中身はプログラム」であるNPCの役割を、他のプレイヤーにやってもらうことができます。これはなかなか面白い発想だな、と思いますね。一人で辛いシーンでも微妙にお馬鹿である程度の動作しかできない仲間(中身プログラム)ではなく、自立判断ができる優秀な仲間(中身人間)に助けてもらうことにより乗り越えていくことができる、というのはある意味究極の協力プレイかもしれません。まぁ、時として中身人間の方が使えない場合もあるでしょうが、それもまたマルチプレイの醍醐味のひとつでしょう(^^;
よく耳にする「中の人などいない!」という台詞。あまりに有名な台詞ですが、この名台詞を完全否定するようなシステムですね。って、ちょっと言いすぎですかね。まぁそれはともかくとして、FPS・TPS系が苦手な人には大変重宝するシステムだとおもいますね。
 
左はオフラインでの対戦モード。この画面からも判るように、上下二分割で表示される。右はゲームのモードの選択画面。オンオフ合わせて幾つかのモードが用意されている。ストーリー自体は短めだが、オフラインでも対戦協力プレイが可能であり、更にはXboxLiveを利用することによりオンラインでの対戦や、マーケットプレイス経由でのMAP配信なども行われている。

 

○ゲームを快適に遊ばせる為の小技が光る
「目新しいところは特にない」旨を前述していますが、それでもところどころに光る小技がちりばめられています。その筆頭ともいえるのが「アクティブリロード」でしょう。このシステムは武器の弾が切れた歳の再装填をするさいに、対応するボタンを押すことにより、よりすばやい再装填ができるというシステムです。このシステムにより再充填というボーっと待つしかなかった一種空白ともいえる時間帯をよりアクティブに遊ぶことができるようになり、集中力の切れ目になりがちな弾の充填行為にすらゲーム性を与えることに成功しています。
そのほかにも、障害物に隠れている状態でも腕だけ出して適当に射撃を行うという、戦争映画などでよく見るシーンなどもできるようになっています。まぁ、命中率自体を考えるとあまりメリットはないかも知れませんが「いかにも戦場」的な演出方法が個人的にとても気に入っています。また、前述の通りヒットポイントの表示がグラフではなく、画面中央にイメージとして表示される為、画面の中央に集中していても直感的に自分が危機状態であることがわかるのも、ゲームへの没入感を後押ししていますね。
また、オートセーブも頻繁に行われる為、たとえ死んでしまっても比較的少ないやり直しだけで済むようになっています。頻繁なオートセーブの場合、危機的状況(HPなしとか銃弾なし)などでセーブされてしまいその後地獄の展開が待っているという場合もあったりするのが玉に瑕ですが、「Gears of War」の場合は、自分のHPは安全な地点でボケーっとしていればすぐに回復しますし、銃弾がなかったとしても
状況によってはチェーンソーで突貫するという荒っぽいやり方で状況を打破することも可能です。さらに状況によってはNPC達が敵を片付けてくれている場合もありますしね。
このように、よく考えられた仕様により「Gears of War」は、ゲーム自体をより一段高いステージに引き上げることに成功しているとおもいます。「Gears of War」がグラフィックだけのゲームではないというのが、このあたりからも伺うことができますね。
  
左はステージ内で発生する分岐。どちらを選んだからと言って、ゲームの大きく展開が変わったりするものではないが、ちょっとしたアクセントになる。右は障害物に隠れている状況。このまま射撃を行うと、腕だけ出しての射撃となる。もちろん相手を見ないで撃つに等しいので、精密射撃には程遠い結果になるがある程度の集弾は可能なので、決して無意味とはいえない。この状態で左トリガを引くことにより上半身を乗りだして照準を使った射撃を行うことも可能なので、状況に合わせて攻撃方法を選ぶのが良いだろう。

 

○良いことばかりじゃレビューにならない
1.リアリティがありすぎる故に細かいアラがかえって気になる。
「Gears of War」はそのグラフィックの美しさで、非常にリアリティを感じるゲームになっていますが、このリアルすぎる部分が逆にデメリットに感じてしまう部分が幾つかあります。
まず、武器や弾といった、いわゆる「落ちている補充部品」が見つけずらい事ですね。もちろん補充部品だけ目立ちすぎる、というのはリアリティのある世界ではありえない話ですが、ゲームとしてはもう少し落ちている補充部品を見つけやすいようにして欲いところです。
また、水たまりの表現なども綺麗なのですが、この水面に銃弾をぶち込んでも水がはじけるリアクションがおきないことや、いかにも壊れやすそうな石像などを銃撃しても、弾痕は残るものの物理的な破損はしなかったり、動いている間は重量感たっぷりの敵でもいざ死体になってしまうと、ちょっと触れただけでふわふわとした感じで動いてしまい重量感がまるでないことなど、ゲームの本質には全く直結しないつまらないことが微妙に気になったりします。これは欠点とはいえない部類の話だとはおもっていますが、画面から得られる世界にあまりにもリアリティがありすぎるが故におきてしまう、なんともし難い感覚だといえるんでしょうね。

2.残虐表現を抑えた「日本独自仕様」での発売。では、何の為のZ指定か?
昨今の「有識者曰く、ゲームが原因とされる数々の犯罪行為」の対処としての業界自主規制の結果、現在のゲームにはCEROという販売時における年齢制限が設けられているのは周知の事実ですね。当サイトでも時代の流れを考慮し、記事にしたゲームに関しては、CERO表示を行うように心がけています。ちょっと以前であれば、これは単なる指針のひとつであり特に拘束力を持たなかった為、実際には年齢制限に引っかかる人に対しても、実際には販売が行なわれていたという有形無実な制度だったのですが、今は規制が強化されZ指定のゲームは18歳未満の人への販売が規制されています。つまり「18歳未満は遊べない」という事がより強く守られているということになります。
そして「Gears of War」では、本来の英語版は、日本語版に比べ、大変強烈な残虐表現が採用されています。
当サイトは全年齢対象を意識して運営を行っていますので、詳細な描画の説明は避けますが 、英語版本来の描画表現は確かにZ指定が当然という内容となっています。つまり、日本語版では英語版の残虐表現をかなり控えめに修正したうえで販売しているということです。更に日本語版では残虐表現のON、OFFがオプションにて選択できるようになっていますが、これは日本語版用に修正をかけた残虐表現を、より控えめにできるようにするものであり、英語版と同等の表現を再現する為のオプションではありません。
個人個人によって残虐表現に過剰反応してしまう人がいることは事実ですし、かくゆうHP管理人自身がスプラッター映画などはまったく駄目という残虐表現に弱い人間に該当するのですが、それでも「最初から規制」という考え方はどうかとおもいます。これは「Gears of War」に限らない話ですが、Z指定と言うことであれば既に年齢的規制は掛けた上での販売ですので、それ以上の選択はユーザにあるべきなのではないでしょうか。この問題に関しては「誰かが責任を取らなければならなくなるので、問題が起きそうなことは全て禁止にする」という日本的な思想の現れであり、また実際に何かあったときにマスコミからも叩かれる要因となることから、一朝一夕には解決しない問題だとは思っていますが、今後よき方向に話が向かうことを期待したいところです。
個人的要望としてはZ指定タイトルであればオプション設定として現在のON・OFFのほかに英語版と同等の表現を可能にするオプションを追加して欲しいですね。もっとも、前述の通り個人的にはスプラッターが苦手ですので、結局日本語版のON程度で遊ぶとはおもいますが。

 

○総括
「Gears of War」はその美しいグラフィックがもっとも強く語られるゲームではありますが、実際に遊んでみると、快適に遊ぶ為への細かい配慮がきちんとなされています。前評判が高くて、実際に遊んでみても丁重な作り、というのですから、アメリカで売れに売れたのも良くわかるというものです。FPS・TPS系自体は日本人にとってある程度人を選らぶジャンルにはなりますが、昨今は徐々にFPS・TPS系の操作形態を採用したゲームも増えてきていますので「FPS・TPS系は絶対に嫌」「敵を撃ち殺すようなゲームは絶対に嫌」という人以外であれば、十分に楽しめるだけの要素をもっていると感じています。また、頻繁に行われるオートセーブの恩恵にて、死んでしまってもやり直しをさせられる部分が少ない為、比較的少な目のストレスでリトライできるのも「洋ゲーは難しくて」という印象を軽減する大きな要素であり、ゲームの敷居を低くしている大きな要因となっていますね。
また、単純な銃撃戦の繰り返しではなく、ステージ内での進路分岐選択、装甲車での攻略ステージ、仲間をライトアップしてのサポートなど、細かい演出も一服の清涼剤になっており、なかなかいい感じになっているとおもいます。
実際問題として、FPS・TPS系のゲームに慣れていない人には一番難易度が低いカジュアルでもかなり難しく感じられるとはおもいますが、雑魚戦闘程度であればNPCが何とかしてくれるシーンも多く、それでもどうしても駄目な場合、NPCの中身を優秀な人間にすりかえるという「Gears of War」ならではの荒業もできるので、より広い層に受け入れられる要素を持つゲームだと思いますね。
「Gears of War」を全般的に見ると「激しいアクションが好き」「B級な戦争物のSF映画が好き」といった人には、ぜひ一度遊んでみて欲しいタイトルだと思います。「次世代機ってのは、こういう画面のことを言うんだ」と明言できる美しい画像で展開され、よく練りこまれつつもシンプルな操作形態にて「ムサくてゴツい親父」の戦いっぷりを是非楽しんでみてください(^^;