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■■■ ゲームレビュー ■■■
○ありがちなレースゲーム? いえいえ、これはレースシミュレータです
「Forza Motorsport2」は、実際のレーシングエンジニアの協力を得て開発されたレーシングシミュレーターとして、旧XBOXで発売された「Forza
Motorsport」の後継バージョンとなります。
「Forza Motorsport」の完成度の高さは折り紙つきであり、レースゲームの苦手なHP管理人すらおも大きく魅了し、発売後数年を経てもいまだに遊ぶことがあるゲームとなります。その「Forza
Motorsport」が、XBOX360というハードウエアパワーをフルにつかって装いもあたらに登場するというのですから、これは期待するなというほうが無理というものでしょう。
ちなみに、このゲームを評する際に「レースシミュレータ」などと書いてしまうと、なにやらゲームとはかけ離れた固いイメージを受けてしまうのが普通ですよね。実際のところ「Forza
Motorsport2」では、非常に細かい内部演算を行い、それをクルマの挙動に反映させています。こういう表現をしてしまうと「やっぱり、ガチガチのシミュレーション仕様でゲーム性が乏しいのではないか」という危惧が生まれてきますよね。ちなみに、どんなジャンルのゲームでもシミュレーション側にバランスを振りすぎると、その反作用としてゲーム性が落ちていくのが一般的だったりします。いわゆる「よく出来ているんだけど、つまらないゲーム」となってしまうということですね。
しかしながら「Forza Motorsport2」では、非常に緻密な演算に物を言わせたシミュレーター部分をベースにしつつ、過剰なエンターティメント制は省きつつも、「誰でも遊べる」という間口の広いバランスを追求したゲームとなっています。この路線は旧「Forza
Motorsport」から変わらない部分となり、良い意味での正統継承といえる部分だといえますね。
また、一般的なレースゲームの最大のウリとなるクルマの車種も旧「Forza Motorsport」よりも大幅に増え300車種を超えています。もちろん日本車も多数収録されており、30代以降のちょっとクルマ好きな人には、大変懐かしいと思われる名車も多数収録されています。ここまでくると「もはや死角なし?!」とも思えるほどの内容に仕上がっているのが今回レビューを行う「Forza
Motorsport2」となります。
前述のとおり、HP管理人は、レースゲームが苦手ですし、リアルでのドライブは好きなものの、そのスタイルは峠をガリガリと走りこむよりオープンカーでのまったりとしたドライブが好きという、いわゆるスピードマニア的な部分を持ち合わせていません。その為、レースゲームに関しては、ほぼ素人レベルというタイプに属していますので、今回のレビューもあまり専門的な部分を廃して(ってか、専門的な事はよくわからんです)の内容での公開となります。
なお「Forza Motorsport2」は海外開発のゲームとなりますが、その日本語ローカライズの完成度は、すでに海外ソフトの移植というレベルを超えて、純然たる日本語版として最初から開発されたといっても過言ではない内容となっています。
○XBOX360のパワーを見せ付けるゲーム画面の美しさと音へのこだわりによる完成度の高さ
毎度毎度の台詞となりますが、「Forza Motorsport2」に関しても、次世代機となるXBOX360ならではの美しさが際立ちますね。
ちょっと言葉にしにくいのですが、ゲーム画面の明暗をくっきりとさせて、ぱっと見の美しさをアピールするような、一種の素人騙し的な小手先の手法ではなく、自然な没入感を引き出してくれるような美しさを「Forza
Motorsport2」の画面から感じることが出来ます。
路面の質感、光線の具合など細かい部分までよく描きこまれていますし、旧「Forza Motorsport」ではハードウエア的なパワー不足からか貧弱だった観客席の人間描画ですら、かなりの描きこみが行われています。
そして、画面自体の書きこみ具合だけではなく、運転する車のエンジン音や、路面から伝わる震動や他のクルマとの接触時などに発生する効果音など、数え上げればキリが無いほど、非常に細かい部分まで「実際に運転している際に感じる感覚的なもの」をよく再現しているな、と感じますね。
また、エンジン音等に関しては、実際の車種からのサンプリングが採用されているとのことです。その正確性・再現性がどれぐらいな物なのかは正直わからないのですが、受ける雰囲気は非常にいいですね。例えばDランクにカテゴリされるような「いわゆる、ちょっとスポーツよりの一般市販車」では、いかにも普通のクルマっぽい音がしますし、レース向けの専用カーなどでは、たまに見る実際のレースでの車載カメラで拾った音と同じような音を聞くことが出来ますね。すべての車種でのサンプリングしたのかどうかは把握していないのですが、同じカテゴリの数車種を乗り比べてみてもエンジン音は確実に違うことが素人レベルでも判るのは凄いことだと思いますね。
そのほかにも、操作ミスで大クラッシュした際の効果音がまた凄いんですよね。実際の自動車事故を思わせる「生理的に嫌な音」がしっかりと再現されています。それもそのはず、この効果音は実際のクルマを実際にクラッシュさせて録音をしたものを利用しているらしいのですよね。そして、この音だけはリアルでもゲームでも聞きたくないな、と思わせるほどのリアリティがそこにはありますね。自分で「聞きたくない音」といっておきながらも、ぜひ一度は聞いて欲しい音ですね。
このように「Forza Motorsport2」は、グラフィックはサウンド面においても、旧「Forza Motorsport」に比べると非常に多くの部分がパワーアップしているな、と言うことが実感できる出来となっていますね。

両者ともファンサイトオーナー向けとして提供された画像となりますね。何時も「美しい画面」とか書いておきながら、自宅のスクリーンショット用機器の貧弱さから、お世辞にも綺麗とはいえない画質のものしか公開できていないので、たまにはきちんとしたスクリーンショットでも載せてみようということで、2枚ほど掲載してみることにします。
○挙動演算の結果として生まれるリアリティの高さが「レースシミュレータ」の名を欲しいままにする
「Forza Motorsport2」は単純に画面が綺麗で効果音が凄いだけではく、クルマの挙動に関する再現性のリアリティが高いのも、大きな特徴の一つですね。ゲーム画面から受ける印象は「まるで実際のレースの車載カメラをみているよう」な印象を受けます。もちろん、HP管理人は実際のレース場を走ったことがある訳もなく、あくまでもイメージ的な部分ではあるのですが、「その気にさせてくれる」ことは間違いのない事実ですね。
また、レースゲームの定番でもあるレース後の再生機能もきちんと搭載しています。自分の運転を見直しながら、走りを見直しつつ、時には周りの美しい風景などをじっくり堪能するのも良いですね。しかも、この再生機能はただの閲覧用映像ではありません。実際のクルマの挙動を映像で確認しながら、各種走行データをリアルタイムで表示させることが可能になっています。しかも、このデータが非常に細かいのが「Forza
Motorsport2」の大きな特徴ですね。ちなみに、旧「Forza Motorsport」も細かいデータが表示されたのですが、「Forza
Motorsport2」では更に細かいデータが表示されます。例えば、タイヤの温度を例にとって見るとします。旧「Forza Motorsport」では、4本のタイヤの温度が個別に管理されているだけでしたが、「Forza
Motorsport2」では4本のタイヤ一本一本の内側・中央・外側の3箇所の温度を監視することができます。例えば、タイヤの外側だけ加熱状態になり内側の温度が上がらない、ということであれば足回りの調整を行えば、より適切なセットアップができるのかな?、というのが素人レベルでも判断することが可能になっていますね。
このように、再生モード一つとっても、ただ単に走行ラインがどうとか、といった視覚的なものだけではなく、再生モードで得られるこれらの情報もマシンセットアップに関しての貴重な情報になることでしょう。
もちろん、ライトユーザの方がここまでこだわる必要はないと思います。HP管理人もノーマルの状態で走らせるだけでも十分にゲームを楽しめていますし。実際問題として、このレベルの話となると「一周あたりコンマ何秒を削り倒す」という世界の人たちにとって必要な話であり、ライトユーザには縁のない部分ですからね。それに、ライトユーザの方は、まず思ったとおりのラインを正確に走れることのほうが、遥かに重要な訳ですしね(^^
「Forza Motorsport2」のさりげなくも凄いところは、こういったヘビーユーザからの訴求をなんなく受け止めることができるだけの奥の深さをもちつつも、表面的にはそれを感じさせない間口の広さにあると感じますね。
○標準コントローラーでの操作性もバッチリ
標準コントローラーのキー配置は定番の、右トリガー(アクセル)・左トリガー(ブレーキ)・左アナログ(ハンドリング)の3つが基本となります。その直感的な配置により、マニュアルレスでいきなりゲームを楽しむことが可能です。例えば、シフトチェンジはATよりもマニュアルが好き、というように、もうちょっと操作にこだわりたいということであれば、ざっとマニュアルに目を通していただければOKな訳ですが、基本的にゲームを始めた瞬間から何も考えずに操作が可能なのは、ライトユーザにとってはとてもポイントが高い部分ですね。ハンドル操作がアナログスティックでの割り当てになる以上、微妙なハンドリング操作に関しては慣れが必要になりますが、その操作性は直感的に操作して、なんとかなるレベルです。しっかりとチューニングをしているな、という印象を受ける操作感ですね。
また、XBOX360のコントローラでは左右のトリガの押し幅が深いのが大変有利に働いています。例えば、実際のクルマの運転において、常にアクセルをベタ踏みにするなどという運転はありえないですよね。そんなことをしていたら、すぐさまカーブを曲がりきれずに大事故を起こしてしまいますから。しかしながら、レースゲームの多くは、ゲーム性を重視するあまり「常にアクセル全開でカーブはドリフトで突破!カーブで減速ってなんですか?」的なバランスを持つものも多くあり、それはそれで爽快感があってアリだとはおもうのですが、少なくともそこにはリアリティという部分はかけらもないと感じています。そして、レーシングシミュレータといっても過言ではない「Forza
Motorsport2」では、当然そのようなリアリティの欠片も無い運転が通じるはずもありません。実際のクルマの運転における基本である「ライン取り」と「ストップアンドゴー」という、極当たり前のことが出来て初めてまともな走りができる状態になります。また、アクセルをハーフスロット状態に維持したり、ブレーキを軽く当てるといった、普通の運転では無意識のうちに行っていることをそのまま多用することになるため、押し幅の深いトリガーを持つXBOX360のコントローラは非常にありがたいデバイスとなりますね。
やはり、ソフト一本をポンと買ってきて、それだけで快適に遊べるというのはとてもポイントが高い点でしょう。

右側と左側は全く同じ場所にいるシーンです。単に視点だけ変えています。左の画面ではタイヤがコース脇にのりあげてしまっているか視覚的に判りますが、右の画面では判断がつきにくいですよね。実は、この場面では、コントローラーの振動機能が働き、体感的に乗り上げてしまっていることが判るようになっています。ちなみに、ここで無理な操作をすると、車種によってはあっというまにスピンしてしまったりするので、こういった視覚以外のからの情報が得られるのは良いですね。
○レースゲームは苦手で・・・・と言う人でも安心の「推奨ライン」表示と各種アシスト機能
前述のとおりHP管理人はレースゲームは苦手であり、その点に加えて海外製アプリの高難易度ぶりを考えると、やっぱりレースゲームは適正ないな、と自分で遊んでいて苦笑いが出てしまう場合のほうが多いのですが、旧「Forza
Motorsport」を体験してからは少しそういった考え方が変わり、「ものを選べば、レースゲームでも結構楽しく遊べるな」という思いのほうが今は強くなっています。
それは旧「Forza Motorsport」でも採用されていた「推奨ライン」表示モードの存在が大きかったと感じていますね。
言葉で書くと、いったい何のことやらという感じですが、それは下のSSを御覧いただければ一目瞭然。走行コース上に、「このラインを走るといいですよ〜」「この速度だとオーバースピードですよ〜」という案内が、画面内に表示されるのですね。例えばカーブへの進入速度が速すぎたりすると、通常は緑で表示される推奨ラインが赤色に変化します。このように今現在のクルマの状況にあわせてリアルタイムで指標が変化するのですね。端的な表現をすれば、このラインの上をしっかりと走るだけでいとも簡単にレース走行が楽しむことが出来ます。そして、この指示通りに走ることにより「Forza
Motorsport2」の基本である「ライン取り」と「ストップアンドゴー」がいかに重要であるかが無意識のうちに理解でき、自然と速く走る術が身についてきます。
もっとも、ある程度慣れるまでは推奨ラインの上を走ること自体が難しく思えるのですが、逆にいえば「推奨ラインの上すらスムーズに走れない=全然ダメな運転」とも言えますので、自分の操作技術の向上という点においても、この推奨ラインというオプション設定は非常に有益な機能だと感じていますね。もちろん、この推奨ラインの表示は外すこともできますので、レースゲームに自信のある方や、もうライン表示は必要ないなというレベルまで操作能力が向上した場合に、推奨ラインを消すことにより、より高い難易度でのゲームを楽しむことが出来ますね。
また、「Forza Motorsport 2」では、ABSやTCSといった実際のクルマでも採用されている走行アシスト機能が付いてます。このアシスト機能がどのような働きをしてくれるかは、実際にこの機能をはずしてみると一目瞭然です。低ランクのクルマを使っている場合、このアシスト機能の効果は若干わかりにくいかもしれませんが、レースカーのような非常に速いランクのクルマで試してみると、この効果の高さを嫌というほど体感できます。端的に言えば、HP管理人程度の素人レベルの人間の操作レベルでは、アシスト機能なしでは、まともにクルマを走らすことすら出来ません。逆に言えば、アシスト機能を活用することにより、何とかドライブできるレベルまでたどり着くことができる状況ですね。
この推奨ラインとアシスト機能の存在が「素人」から「玄人」までの幅の広い層に受け入れられる「Forza Motorsport2」の懐の広さを体現している最大の要素だといえるでしょうね

両方とも推奨ラインの表示を行っている画面となります。実際の画面ではもっと視認性が高いのですが、スクリーンショットではちょっと見難いですね。このライン自体が推奨のコースを表示し、色で速度の警告表示の意味合いとなります。この緑が赤くなったら速度を落とせ、という意味合い。もちろん、多少オーバースピードでもプレイヤーの腕でカバーできますし、推奨ラインどおりに走らなくても、そちらのほうが速い場合もありますが、初心者やライトユーザーには無くては為らない機能であるといえますね。
○パーツ強化&セッティングで、より次元の高い走行能力を手に入れることができる
「Forza Motorsport2」は、プレイヤーの超絶走行テクニックでクルマの性能差をカバーしてレースに勝ちつづける、という類のものではなく、基本的には「車体を強化してレースで勝つ」という傾向が強くなっています。こう表現すると誤解を受けそうなので、端的な表現をすると「ドライバーが同じ能力であれば、速いクルマに乗っている人が圧倒的に有利」という実際にレースにおける絶対原則に則っているともいえます。そして、同じクルマをベースにした場合「速いクルマ」の方向性は2つ。一つはパーツ強化、一つはセッティングです。これまた実際のクルマと一緒ですね。
正直なところ、チューニングに関しては、実際のクルマに関しての造詣と知識と経験がないと最適なものを導き出すことが難しく、その作業をクルマに詳しくない人に対して要求されてしまうようですと、ちょっと敷居が高すぎとなる嫌いがあります。
その点において、単純にパーツ構成だけでパワーアップが図れるのは、一目で「この性能がこうなる」というのが事前表示される分、お手軽でオススメな手法となりますね。
だからといって、パーツを付け替えるしか出来ないというのも「レースシミュレーション」を謳うゲームとしては底が浅すぎですよね。その為、「パーツのパワーアップ」と「セッティングの奥深さ」という2つの要素を両立させることに成功しているのは、「Forza
Motorsport2」の完成度の高さをあらわす大きな要素の一つでしょう。
なお、パーツ数は非常に数が多く、また一つ一つが細かく設定されています。エンジン部分から足回り、エアロパーツの空力まで、およそ実際の車でいじれる部分は一通りいじれるのではないか?と思えるほどの充実振りです。しかも、数多くのパーツが、実際のクルマで導入されている有名パーツメーカーのものとなりすので、クルマを弄るのが好きな方にとっては、これだけでも魅力たっぷりだと思いますね。例えば、リアルな世界では高くて試すことができないパーツの組み合わせでも、ゲーム内であれば気軽に試すことができ、しかもそれが見た目だけではなく緻密な計算において効果が再現されているとくれば、もはや究極のパーツカタログ的な要素を含んでいるといっても過言ではないでしょうね。もし、自分が好きなクルマが「Forza
Motorsport2」で収録されているのであれば、それだけでも「買いの一本」といっても過言ではないでしょうね。
とはいいつつも、まずは最初の段階ではあまり細かい部分までは気にしないでプレイし、「もうちょっとココがこうならないかな?」という細かい点に不満を持つようになってから、パーツ強化&セッティングの道への第一歩を踏み出すのがいいのではないでしょうか。
ちなみに、各種パーツはレースで賞金を稼ぎ、その賞金で購入することによって得られます。

ちなみに、左側はカスタマイズする車種を選択する画面で、右側はパーツ強化のワンシーン。
いきなり私事で恐縮ですが、前作「Forza Motorsport」では、「CIVIC delsol」という海外バージョンで登場した「HONDA
CR-X delsol」ですが、今回の「Forza Motorsport2」では、きちんと「CR-X delsol」との名称で日本車としてして登場。日本ではかなりの不人気車であったにもかかわらず、きちんと登場しているのは嬉しいですね。なお、今作では旧CR-Xも収録されており、こちらも個人的にかなり嬉しいです。
○究極のデバイス「Xbox 360 ワイヤレス レーシング ホイール」
さて、前述となりますが、XBOX360コントローラでのプレイ感覚にすこし触れてみましたが、そこで「ハンドル操作がアナログスティックでの操作となる以上、微妙なハンドリング操作に関しては慣れが必要」と書きました。実はHP管理人がレースゲームにおいて最大の不満をもつ点が「ハンドル操作ではないこと」なんですね。これは、ゲームセンターにあるレースゲームがほぼ例外なくハンドルコントローラを採用していることから判るように「レースゲームはハンドルで操作するのが自然」な訳なのですが、当然家庭用ゲーム機本体にハンドルコントローラが標準搭載されているはずもありません。では、純正・サードメーカー問わずに、ハンドルコントローラを買ってくれば・・・とも思うのですが、残念なことに旧「Forza
Motorsport」の時代では、日本国内ではハンドルコントローラの発売はありませんでした(海外のサードメーカー製のものが日本でも流れていた時期もあったようですが、Forzaが発売されたあたりには既に日本国内では入手が難しかったと記憶)。旧「Forza
Motorsport」にどっぷりとハマってしまったHP管理人は、その点だけにおいては非常に残念な思いをした記憶があります。
しかしながら、時が流れて「Forza Motorsport2」が発売された今回は状況が大きく変わりました。もともと周辺機器の開発に関しては定評のあるマイクロソフト純正で、しかも「Forza
Motorsport2」にあわせて同時開発が行われたハンドルコントローラが、ソフト本体と同時発売されたのです。価格は少々高めとはなりますが、このコントローラーを使ってみると、ゲームに対する印象が一変します。もう、まさにクルマを自分の手足のように操作することが可能となります・・・とまでは言いすぎですが、非常に臨場感溢れた印象を受けるようになりますね。反面、ハンドルの切り返しや逆ハンをあてるといった瞬間的な動作に関しては標準コントローラのほうが操作性は上だと感じますが、全般的な操作に関する正確性や雰囲気ではハンドルコントローラのほうが圧倒的に好印象を残してくれますね。さすがに「Forza
Motorsport2」と平行開発が行われ、お互いにブラッシュアップをし続けた製品だな、という満足感がそこから得ることができます。
また、ハンドルからくる振動やフォースフィードバックで伝わる「視覚以外での情報入力」の豊富さが「Forza Motorsport2」を現状における究極のレースシミュレータに昇華させるための必須アイテムとなっているなということが実感できます。標準コントローラでの操作も決して悪いものではなく、むしろ良質な部類に入るとは思うのですが、それでも「操縦感」という点においては、レーシングホイールに勝てるはずもありません。フォースフィードバック系のハンドルは、アシストが強制的にかかるので最初は妙な違和感が残るのですが、それを気にせずにある意味力ずくで操作をするようにし始められると、もはや標準コントローラーでのプレイには戻れないほどの没入度が生まれてきますね。ここまでくると、あと足りないものは「Gの体感」という、家庭用ゲーム機では絶対に味わえないものが残るのみといった感じになりますね。「あぁ、家庭用レースゲームもとうとうここまで来たか」という実感をハンドルコントローラが与えてくれますね。
実売価格がゲームソフト約2本分という、お世辞にも安くない価格設定ではありますが、「よりゲームを楽しむための必要経費」と割り切れる方は、購入を検討してみるのも良いかと思います。すくなくとも、個人的には、後悔のない買い物でしたね。ちなみに、このレーシングホイールは、他のレースゲームにもつかえますし、別途オプションを追加すればWindowsPCでも使えるようになります。

左側がハンドル部分。右側がフットペダル・・・・って、見ればわかりますよねw
XBOX360との接続はワイヤレスとなりますが、ハンドルとペダルの接続は有線接続となります。またフォースフィードバックを有効にする為には、乾電池駆動ではなく、付属のACアダプタでの電源供給が必要になります。ちなみに、重さもそれなりですがパッケージの大きさがかなりのサイズとなりますので、購入の際にはクルマでの運搬でもしない限り、通販サイトを利用したほうが吉かと。HP管理人も店頭で現物をみたうえで、素直に通販サイトで取り寄せました(^^;
○定番にして充実のゲームモード。そしてとうとう実現した3画面プレイ。
「Forza Motorsport2」で採用されているゲームモードですが、これは至って定番的なものが用意されています。
・アーケードモード(とりあえず、すぐにでも走りたい方向け)
・キャリアモード(定番ともいえるのキャンペーンモード。レース結果でお金を稼いで車種を増やしたり、パーツ強化を図ります)
・マルチプレイヤー(対戦モード。画面分割、システムリンク、XboxLiveに対応)
・タイムトライアル(使用車種が限定されているので、勝敗は単純にドライバーのテクニックのみで決まるガチンコ仕様モード)
・フリーラン(車種、コース共に自由に選定可能)
キャリア1つとってもかなりのボリュームですし、すぐにやることがなくなってしまう、ということはまずないでしょう。
そして、ゴールドメンバーシップの方に関しては、定番ともいえるオンライン対戦が楽しめます。オンライン対戦では非常に細かくルール設定が行えるので、きっちりとルール設定を行って、ほぼクルマの性能を規定してしまえば、純粋なドライビングテクニンックだけの勝負が可能となりますね。また、対戦相手の条件設定として言語選択をすることができるので、英語が苦手な方も日本人とだけのボイスチャットを楽しみながらの対戦プレイが可能ですね。異文化コミュニケーションも楽しいのでしょうが、やはり英語が出来ないHP管理人にとっては、日本人同士で雑談しながらレースを楽しめるのは歓迎ですしね。もちろん、ボイスチャット自体は無理に参加しなくてもかまわないので、シャイな方はマイクなしでもかまわないかと思います(^^。
なお、あたりまえのことですが、Liveでの対戦相手は人間です。対戦の際には、実際のレースと同じように「相手にぶつけてでも良いポジションを取る」というようなアンフェアな行為は、極力避けたほうがいいですね。
また、オンラインの機能は対戦だけではありません。他の方がデザインしたクルマの購入なども楽しむことができます。
ちょっと毛色の違った点では、「Forza Motorsport2」では究極ともいえる「3画面モニタでのゲームプレイ」にも対応しています。これは、ゲームセンターなどに設置してある「画面を3つ横に並べた大型筐体」を(予算を無視すれば)自宅で再現できる機能です。実際にはもう数台モニタを設置することも可能なのですが、ゲーム画面はあくまでも3画面分となり、それ以外のモニタはギャラリー用のモニタとなります。何かのイベントで使うには非常に便利な仕組みですが、個人ユーザにとって実質的にギャラリー用モニタは不要でしょう。
ちなみにこのモードでゲームを遊ぶためには、モニタが3ついるのはあたりまえですが、XBOX360自体も3台必要になり、更にソフトも3本必要になります。・・・・これだけの機材を個人でそろえることができるのは、かなり限られた人だけだと思いますね(^^;
すくなくともHP管理人には経済的な事情にて100%無理っぽいです。ということで、こちらに関しては、こういうこともできますよ、という紹介だけとなりますが、お金や設置スペースの問題を除けば、非常に魅力的な機能をもっているな、と思いますね。

左はオンライン時における、自分でレースを設定している画面。非常に細かくルール設定を行うことができます。
右側はゲーム中に発生するロード画面。一コース分を一気にまとめてロードするので、ロード時間は結構長めですね。
○良いことばかりじゃレビューにならない
1.ゲーム内視点で是非実装して欲しかった「コクピット視点」
ゲーム内視点は、これまた定番ともいえる4種類(車体後方視点、車体後方上部視点、運転席高視点、車体高視点)が用意されています。このあたりは、完全に好みになると思うのですが、個人的には運転席高視点がお気に入りです。やはり、普段運転で見慣れている視点に近い状態で遊ぶのが、一番アドレナリンがでる、とでもいうんでしょうかね?(^^
であれば、なんらダメダシポイントにならないのでは?という感じではあるのですが、個人的に残念な点が1点。旧「Forza Motorsport」でも採用されなかった「コクピット視点」が「Forza
Motorsport2」でも採用が見送られたことです。実際のクルマの運転にとって、運転席は「右か左」のどちらかにあるのが極普通でしょう(市販車だと、マクラーレンF1だけが中央に運転席がありましたかね?)。当然、そうなると視界も右が左かに寄る訳ですが、残念ながら「Forza
Motorsport2」では、視点は常に中央にあります。これが不満といえば不満といえますね。他のレースゲームでも、「コクピット視点」で遊ぶと、それだけでリアリティが高くなり、ゲームへの没入度が本質的に変わってくるのですね。特に実車操作感覚の強い「Forza
Motorsport2」では、なおのこと採用して欲しかったモードだと個人的には思えてなりません。コクピット視点といっても、車内の内装表示などは要らないのですね。単純にアイポイントをドライバー席において欲しいという要望ではあるのですが、旧「Forza
Motorsport」に続いて、「Forza Motorsport2」でも採用が見送られたことを考えると、なにか明確な意図があっての見送りの可能性もあるかと思います。が、その可能性を念頭に置いたとしても、残念は残念ですね。

左は運転席の高さの視点となり、右は後ろからの俯瞰視点。その他2つの視点があるが、大きく別けるとこの2つとなる。左の画面は迫力という点では申し分ないものも、やはり車体中央からの視点となるため、運転席からの視点とは微妙に異なるのが残念なところ。
○総括
名作だった「Forza Motorsport」の新作が、XBOX360のマシンパワーにて復活。しかも旧XBOXの時代に嘱望してやまなかったハンドルコントローラーも同時発売されるとのことで、個人的に事前の期待度が高かった「Forza
Motorsport2」ですが、実際に遊んで見ても、その期待を裏切ることのない出来でしたね。通常、このサイトのレビューでは「項目7つ+駄目出し2つ+総括+画像10枚」で構成しているのですが、今回ののレビューは「項目8つ+駄目だし1つ+総括+画像14枚」という構成になっています。普段よりもは項目数を多くしているにもかかわらず、上記レビューの中では触れていない部分でも、まだまだ多くの「これはいいな」と感じる部分がありますね。そして、それでいて遊んでいて不満点が少ないという、大変いい印象を「Forza
Motorsport2」には持っているということになりますね。現状「Forza Motorsport2」以上のリアル系・シミュレータ寄りのレースゲームを個人的に望むことはなさそうな印象を受けています。そして、素人から玄人までを受け入れることが出来る間口の広さは、旧「Forza
Motorsport」から引き継がれた素晴らしい要素だと感じています。
「レースゲームは嫌いじゃないんだけど、難しくてねぇ」という人にも、「レースゲームは得意中の得意」という人にも、「ゲームはしないけど、クルマ弄りやレースは大好き」といった、どのタイプにも薦めることができる完成度の高いゲームだといえますね。
今後もこういった高水準で良質なタイトルをリリースして欲しいと強く思えるゲームとなっていますね。
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