RALLI SPORT CHALLENGE 2 (ラリースポーツチャレンジ2)

更新履歴:2004/06/02 公開


パブリッシャー
マイクロソフト

発売日
2004/6/10

ジャンル
ラリーレーシング

オフラインプレイヤー数
1〜4名

XBOX LIVE対応状況
マルチプレイヤー(2〜16名)
ランキング
スコアボード
フレンド
ボイスチャット
コンテンツダウンロード

接続器機対応状況
DolbyDigital(5.1ch)対応
HDTV(D2)対応
システムリンクプレイ 対応


開発元
Digital Illusions

希望小売価格(税抜き)
\6,800

レーティング
全年齢対象

公式サイト
XBOX公式サイト内紹介ページ
特設サイト

 


このページ内で使われている
ゲーム画面のスクリーンショット
および動画はすべて自宅環境にて
撮影されたものです。
そのため、画質等は実際の
ゲーム画面よりかなり低めと
なっておりますので、
その点をご了承ください。

 

■■■ ゲームレビュー ■■■

○やりこみ要素満載のラリーゲーム
RALLI SPORT CHALLENGE 2(以下、RSC2と表記)は、スバル インプレッサ、三菱 ランサーエボリューション、プジョー 206など
登場車種は実に40以上。カラーリングも用意された4種類の中から選択可能。
ゲームモードは、キャンペーンモードにあたる「キャリア」や、「タイムアタック」、対人対戦などを幅広くサポートし、
レースの種別も、「ラリー」「ラリークロス」「クロスオーバー」「ヒルクライム」「アイスレーシング」という
大きく特徴の異なる5種類を用意し、その総ステージ数は90以上という豊富なレースシーンをサポートしています。
これだけある車種やレースの種別は、最初は極一部のみが利用できるようになっており、
一定条件を満たすことにより、どんどん利用できる範囲が広がっていきます。
また、個人的にはAT操作で何ら不足は感じないのですが、MT操作も可能ですし、車体のセッティングも変更が可能なので、
こだわる人にもそうでない人にも、どちらの方も楽しむことが出来るようになっています。
さらにXBOX LIVEに対応し、世界中のプレイヤーと対戦もでき、まさにやりこむためのラリーゲームといえるでしょう。

左が利用できる車種。右がロックされている車種。レースをこなしていくと徐々に使える車種が増えてくる。



「キャリア」モードでのロック状況。これにより、いきなり最終レースにチャレンジということは出来なくなっている。
簡単に言えば、順番にコースをクリアしていかないと、次には進めません。と言うことですね。

 


○XBOXソフト恒例ともいえるゲーム画面の美しさ
他の現行ゲーム機に比べると、やはりXBOXのグラフィック性能は優秀であることが、このゲームの出来からも実感できます。
路面や障害物の質感・土煙やコースに残るタイヤの跡、光線の具合や雨粒の表現等、細かい部分までよく描きこまれており、
ハード上の限界の問題で描きこみの量に制約がある他のコンシューマ機種に比べると、やはりハードのパワーというのは
表現にこだわりを出したいゲームにとっては、重要な要素の一つだなぁ、と感じることが出来る仕上がりになっていると思います。
世界中のいろいろな地域をコースにしている関係も有り、いろいろな風景の中での走行が出来ますし、
夜間走行や雨や雪、霧等などの悪天候下での走行もあり、悪条件での走行は思わず勘弁してくれよと思ってしまうほどの
リアリティがあります。

ちなみに、自分の操作する車は、障害物にぶつかると、結構派手に壊れます。
壊れはしますが、走行できなくなるということも無いようなので一安心?です。

また、定番のレース後の再生機能もきちんと搭載しています。自分の運転を見直しながら、周りの美しい風景などを
じっくり堪能するのも良いのではないでしょうか?

左がアイスレーシング。かなり滑ります。右が夕日に包まれた市外走行。


左が緑豊かな地域での山岳走行。右は、車の壊れっぷりのワンカット。これでもちゃんと?走ります。

また、実際の速度感覚などは言葉では伝わりにくい部分ですので、またまた音声なしではありますが、
実際のゲーム画面の動画をこちらで御覧いただけます(LZH圧縮 5.1MB 30秒間)。
なお、この動画では、車速があまり出ていないのですが、200Km台後半での走行をおこなう場合もあり、
ドライバー視点などで操作していると、軽くビビってしまうぐらいの感覚になってきます。

 

 

○操作性もバッチリ
コントローラーのキー配置を見る限り、いろいろな操作が可能になっていますが、
基本的には、右トリガー(アクセル)・左トリガー(ブレーキ)・左アナログ(ハンドリング)の3つで
快適に車をぶっとばすことが可能です。これぐらいシンプルだと、ゲームを始めた瞬間から何も考えずに操作が可能なので
とてもポイントが高い部分ですね。

ゲーム内視点は、数種類が用意されています。
この当たりは、完全に好みになると思うのですが、個人的にはドライバー視点がお気に入りです。
カウンターの当て方や、ドリフトでの車の流れ方などでアドレナリンがでる、とでもいうんでしょうか?(^^

また、他のコンシューマ機や、パソコンなどでレースゲームを遊んでいると
常に思うのが「ハンドルコントローラがないとゲームにならんなぁ・・」という点です。
おもに、微妙なハンドリング(ちょっとだけハンドルをきりつづけたい場合など)や、アクセルワークなどの操作が
既存のゲームパッドなどでは以外と難しいからです。
しかしながら、RSC2ではそのような感じを受けることはありませんでした。
これは、XBOXのコントローラーの出来が優秀であるという点のほうが大きな要素をしめているとは思います。
押し範囲の深いトリガーをアクセル・ブレーキに配置したことにより、簡単にハーフスロットが可能となり、
これだけでも、実際の操作において、既に雲泥の差が出てきます。
簡単にいってしまうと、ドリフトや逆ハンでの体勢の建て直しなどが簡単に出来るということですね。

やはり、ソフト一本をポンと買ってきて、それだけで快適に遊べるというのはとてもポイントが高い点でしょう。

 

 

○車ゲームは苦手で・・・・と言う人でも安心の難易度設定
実のところ、HP管理人は自動車レースゲームはかなり苦手のほうであり、その点に加えて海外製アプリの高難易度ぶりを
考えると、RSC2で実際に遊んでみるまでは、「ものの数分でなげちゃうかも・・・」という危惧が強かったのですが、
実際にゲームを始めてみると、単なる杞憂であることがわかりました。

RSC2では、非常に多くのゲームモードが用意されています。
・タイムアタック(最速タイムに挑戦しつづける為のモードです)
・シングルレース(最大3台までのCPU操作車と争うモードです)
・キャリア(このゲームのメインにあたるモードです。順番に用意されたコースをクリアしていく一種のキャンペーンモードです)
・マルチプレイ(1台のXBOXか、システムリンクを使ったマルチプレイモードです)
・XBOX LIVE(Liveサービスを利用して、世界中のプレイヤーと対戦します)

この中でも、ソロプレイの中心を担うのが「キャリア」モードです。
このモードは、決められたコースをクリアすると、さらに次のコースに挑戦できる、というキャンペーンモード方式を
実装しています。そして、ここでは、ゲーム難易度が4段階設定されており、一番簡単なモードからはじめることにより
レースゲームは苦手で・・・というかたでも、十分にゲームを楽しむことが出来ます。
その難易度の低さは、コースアウトや壁への激突などで、一時的に操作ができなくなる状態になっても
終わってみればトップでゴールできたりするほどです。
これぐらいの低難易度設定があったほうが、レースゲームになれていない人には向いているとおもいます。

ちなみに、この「キャリア」モードが、なぜソロプレイの中心を担っているという表現をおこなっているかというと、
このキャリアモードで、レースをクリアしていくことにより、コースや車種などの各種の利用制限を解除できるからです。
この制限は、各難易度ごとに独立設定されています。
つまるところ、一番簡単なモードから順番に高い難易度のゲームモードをクリアしていくことにより、
始めてRSC2の全貌に触れることが出来るという訳です。
難易度設定があるゲームの場合、得てしてその難易度が終わるとお終いっぽいような雰囲気を受けてしまう場合もありますが、
このような仕様の場合、各モードのクリアにも目標ができてよいのではないかとおもいます。

また、このキャリアモードを進めることにより、5つのレースをバランスよく遊ぶことが出来ます。
この5つの大きな特徴は、以下のとおりとなります。
・ラリークロス(起伏の激しいコースで3台のライバル(CPU操作)の車と順位を競います)
・クロスオーバー(2つに分かれた8の字のコースで、もう片方のコースを同時に走るライバルとのタイムを競います)
・ラリー(指定されたポイント間のステージを一台で走行し、タイムアタックを行います)
・ヒルクライム(山岳地帯を利用したアップダウンの激しいコースでのタイムアタックを行います)
・アイスレーシング(滑りやすいアイスコースでのレースです)

こうやって文章にしてしまうと、どれも一緒に見えてしまうのですが実際に遊んでみると、
かなり操作感覚が違ってくることに気が付きます。
ラリーモードでは、レースコース表示が画面内で行われず、コナビゲータ(助手席に座っている人)による
音声(+画面表示)によるコース案内で走る抜けることになりますし、
ヒルクライムの一部では、ひたすらスピードを出しつづける(急カーブが少ないコース)コースなどもあり
おもわず少しビビってしまうほどの車の挙動を感じながら、それでもアクセルを吹かしつづける必要があります。
また、アイスレーシングは路面が凍結しているような場面でのレースですので、アクセルを全開にしようものなら
あっというまに操作不能な状態になってしまいます(これは実際の車の運転と同じですね)
このような、一見すると同じに見えても、操作してみるとかなり感触の違うコースがバランスよく散りばめられているので、
レースを続けていても飽きることがないのがいいですね。


ゲーム内での視点表示は、この5つをサポート。
なお、ゲーム後の再生モードでは、上記とは別の視点での再生が可能です。

 

 

 

○良いことばかりじゃレビューじゃない
1.コース表示が一時的に消える問題
RSC2では、レース内容によってコースの表示方法が異なるのですが、地図が画面左下に表示されるタイプのレースの場合、
チェックポイント通過時にラップが表示される部分と重なってしまう為、一時的にコースの全体図が見えなくなってしまいます。
よくありがちなサーキットコースを利用したレースゲームと違い、コーナーごとに曲がる方向の
表示があるわけでもなく、コースに慣れないと、カーブがどっちに曲がっているのかを一瞬で見分けるのが難しいゲームのため、
このような形でコース全体図が見えなくなるのは、結構痛いところです。

左下にマップが表示されるコースの場合、右のSSのように、一時的にコース表示が消えてしまう。

2.ロードが長く感じる
実際には、長くても10秒程度なのですが、1レースそのものが短い(数分)の為、テンポよくゲーム進行が
行われるので、この10秒ほどの時間が結構長く感じます。
もっっとも、これだけのグラフィックデータをロードする訳ですので、この程度のロード時間は必然と言えるのでしょうが、
ちょっとだけ残念と言えば残念なところですね。

 

 

○総括
もし、RSC2がキャリアモードだけしか無いゲームだったり、コースが荒野やジャングルなど1つだけ限定であれば、
いくら操作性が良くても、どんなにグラフィックが素晴らしくても、どんなに登場する車種が多くても、
結局ゲームが単調すぎて、流石に人には薦められないでしょう。
しかし、RSC2ではいろいろなレースモードや、レースシーンを幅広くサポートすることによって、
その面白さは何倍にも膨れ上がっていると思います。
また、一回のレースそのものは、ものの数分という単位になっていますので、ちょっとした息抜きとしても最適でしょう。
ソロプレイのメインとなる、「キャリア」モードだけでも十分に面白さは堪能できますが、
タイムアタックで更なる高みを目指すも良し、XBOX LIVEでの対人対戦で世界中の猛者を相手にするもよし、と
長く楽しめるラリーゲームだとおもいます。